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AIR 3331参加アーティスト紹介 〜イグナシオ・チーコさん密着!〜

JANUARY 27, 2018 2:08 PM / CATEGORY:AIR3331, レポート

 現在、参加者募集中のAIR 3331オープンコールレジデンスプログラム
神田・秋葉原・御茶ノ水周辺、東京の中心に位置するAIR 3331では、文化やアート、さらには地域の人々とのふれあいを軸に、作品制作やプロジェクトの可能性を広げることのできる場です!

 今回は、2017年8月18日から2017年10月30日の期間、AIR 3331のプログラムに参加したアルゼンチン人アーティスト、イグナシオ・チーコさんの活動をご紹介します!
 イグナシオさんはいったいどのような3ヶ月を東京で過ごしたのでしょうか?
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イグナシオさんの活動期間は約3ヶ月。
この滞在中になんと、4つものプロジェクトを行いました!

 まず、到着から2週間目、早くも展示を思い立ったイグナシオさんは、過去にアルゼンチンで制作した作品を用いた展示を、アーツ千代田 3331館内のギャラリースペースにて発表。展示は、イグナシオさんのお父様がマルビナス戦争に出征した際の記憶にフォーカスした作品で構成されました。
 展示をキュレーションすることが初めてだったイグナシオさん。かなり苦戦しながらも、3331インスタレーションスタッフの協力を借りて、非常に濃密な空間を作り上げることを実現しました。
http://www.3331.jp/schedule/003991.html
▼インスタレーションスタッフとの作業風景
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 そして、2ヶ月目には制作や展示だけではなく、レジデンスの仲間たちとともに、コーディネーターが案内するAIR 3331のツアーや、アーツ千代田 3331が関わる、地元のイベントに参加し、アート界での人脈や、新たな友達を得るような体験がありました。
▼神田の出世不動通り商店会が主催する神田技芸祭に参加
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 10月に入ると、イグナシオさんは館内の外神田スタジオを活用し、パフォーマンスを展開しました。暗い部屋に横たわる青白いイグナシオさん...急に見つけた人はびっくりしたことでしょう...
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 そして10月の最終週、二回目となる展示でイグナシオさんは、一度目の展示よりもさらに広い空間にチャレンジし、2時間限りの展示を開催。この展示コンセプトは、日本滞在で出会った全ての人を一堂に集めて、コミュニケーションしたいというイグナシオの思いが込められ、当日の会場には滞在中に出会った人々や、噂を聞きつけて集まった来場者で賑わいを見せました。http://www.3331.jp/schedule/004030.html 
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 滞在の最終週、イグナシオさんは錦町レジデンス周辺で開催されたアート・フェスティバル「トランス・アーツ・トーキョー 2017」と連携し、アート縁日というイベントにAIR 3331ブースを展開、作品発表を行いました。http://kanda-tat.com/program/artennichi/
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 イグナシオさんは、アルゼンチンに帰ったのち、日本の若い作家数名をアルゼンチンに招聘するプロジェクトを計画しているとのこと!

 引き続き、日本とアルゼンチンの架け橋となるようなプロジェクトを、AIR 3331もお手伝いできればと思います。

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イグナシオさんのwebサイトはこちら(スペイン語/英語)▶▶▶ https://www.ignaciochico.com ︎
イグナシオさん滞在中の取材記事ramona interview article(スペイン語)こちら▶▶▶ http://ramona.org.ar/node/64718

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レジデンスプログラムでの活動や過ごし方はさまざまですが、普段とは違った環境に身を置くことで、新たな視点や関係が生まれ、作品やプロジェクトが予想外の方向に発展する・・・
そんな展開が期待できるのもレジデンスプログラムの醍醐味のひとつ。

自分一人では見えなかったものが見えてくる、その過程や試みをほかのアーティストたちや3331スタッフと共に楽しんでみませんか?

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AIR 3331 オープンコール 新規参加者募集中!

応募対象期間:2018年5月1日(火) 〜 2019年3月29日(金)
応募締切:2018年3月30日(金)
詳細はこちら: https://goo.gl/pqzMJh

AIR 3331吉倉

3331 Arts Chiyoda 六周年イベント ご来場ありがとうございました!

OCTOBER 9, 2016 5:24 PM / CATEGORY:レポート

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昨日、開館六周年のお祝いセレモニーとパーティーが行われました。
開館5年の一山を超えて、気持ちを新たにさらなる発展とより開かれたアートセンターをめざして踏み出した1年目、という六周年です。

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今年は、3331のオリジナル半纏をあつらえ、会場も大暖簾を掲げてみなさまをお出迎えしました。
AIR3331で滞在中のアーティストも一緒にお祝い◎

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同日、アーティストによるマーケット「三三三市〜お祝い市」も行われ、おめでたいアイテムがエントランスでお客様をお出迎え。

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パーティーには3331の3階に入居している「アルデバラン・アトリエ秋葉原 with SoftBank」さんから、Pepperくんがやってきました。3331の歴史をお客様にお話ししてくれています。
そして「海藻姉妹」のライブも。

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最後は3331の3階に入居している「Venus Laser」さんによるレーザーショー。校舎に光の文字が投影されました。

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開館から6年目。
さまざまな文化的活動の場所として多くの方にご利用いただき、近年は海外の情報紙に紹介される機会も増えてきたせいか、観光客のかたたちもたくさんいらっしゃいます。

2015年度の年間来場者数は、85万人を超えました。

今後も一層みなさまのクリエイティブな活動を後押しできる施設を目指して、
スタッフ一同邁進してまいります!

♪ お土産にはオリジナル手ぬぐい&ロゴ焼き印マドレーヌ ♪
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3331 Arts Chiyoda
伊多波

ヨガカフェ体験してみました!

JUNE 27, 2014 11:47 AM / CATEGORY:AFTお知らせ, AFT講義レポート, レポート

6月19日に開催されたヨガカフェに、今回はじめて参加してみました。
今回のテーマは「むくみ、怠さにアプローチ/楽健法」。

いまの季節に知っておきたい、むくみや怠さを軽減してくれる
ポーズを教えていただきました!


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楽健法は二人組になって行う動きで、
相手のからだを足で踏んでほぐすものです。


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受けている人は気持ちいいけれど、
する側は疲れてしまうというのが普通のマッサージ。

楽健法は踏まれている人だけでなく、踏んでいる人も足裏が刺激されて、
元気になるというのがよいところだそうで、
家族間のコミュニケーションにも役立つ知恵です。

ときどきスポーツジムなどのヨガクラスを受けることがありますが、
受けた後すっきりするクラスもあれば、
逆にぐったり疲れきってしまうクラスもあります。

ヨガカフェでは少しきつめのポーズを交えながらも、
体をほぐすような動きが多く、
ほどよく体を動かしたなあ、という心地よさが残りました。

先生によってクラスの組み立て方が違い、相性もあると思いますが、
これからヨガを始めてみたいという方は、
まずはヨガカフェを体験してみてはいかがでしょうか。

最後にノンカフェインのお茶とおやつをいただきながら、
先生とお話しする時間もほっとします。


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ヨガだけでなく、今回の楽健法などのマッサージや、手作業を取り入れる+αのレクチャーがあるのもお得感があります!

小さいお子さまがいらっしゃる方も参加できるのが、ヨガカフェの特徴のひとつ。


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次回は7月3日(木)「胸を広げる、呼吸法/食材で作る簡単石鹸作り」
申込受付中です!
http://artsfield.jp/lecture/000348.html


3331ささき

アーツ千代田 3331特別企画展「天下祭と山王さん」オープンレポート

MAY 26, 2014 11:01 AM / CATEGORY:レポート

5月25日(日)にいよいよ始まりました、3331 Arts Chiyodaが年1回取り組む江戸企画。アーツ千代田 3331特別企画展「天下祭と山王さん〜江戸っ子は、山車に絵巻に、木遣り唄〜」が、お陰様で無事初日を迎えました。

アーツ千代田 3331が位置する千代田区は、まさに江戸文化の中心地。今でも町中や、暮らす人々の心に受け継がれている「文化」を少しでも引き出しながら作り上げる展覧会は、多くの方からのご理解とご協力を頂きながら開催されています。
様々な提案に対して一緒に取り組んでくださった事、心より感謝申し上げます。
私は本展企画担当をしました、アーツ千代田 3331の地域担当マネージャー・宍戸遊美と申します。
私目線ではありますが、本展覧会のオープンレポートを投稿させて頂きます。

さて、早速ですが、初日では監修を担当してくださった滝口正哉さんによる、展覧会解説ツアーが実施され多くの方々が参加しました。

解説ツアー集合場所は、東都歳事記に描かれた山王祭の様子を大きく引き伸ばした象の前で。


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各展示品の前で、詳しく解説してくださいました。ただ見るのと、話を聞きながら見るのでは、面白さも数倍広がります。
皆さんじっくりと話に耳を傾けながら、展示品をよくよく見つめていらっしゃいます。


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▲絵巻の前で、解説テキストに加えて、更に深掘りを。こちらの絵巻解説を書かれた福原敏男先生による絵解き解説は、6月7日(土)と15日(日)に実施。予約受け付け中です。(5月29日現在)


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▲山王祭に関わる町会の色とりどりの手ぬぐいが、一同にご覧になれます。


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▲千社札の魅力に迫る関連展示。監修滝口さんによる特別講座「千社札Night」では、千社札が発祥した江戸時代の人々の暮らしも読み解きながら、今も多くの愛好家を魅了する秘密について詳しくお話し頂きます。

そして夕方からは、本展展覧会の各方面関係者の皆さまをお招きしてオープニングレセプションも開催しました。


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▲主催・アーツ千代田 3331統括ディレクター中村による挨拶。初めてお招きする来賓を前に、少し緊張気味でしたが、自らの想いも存分にお話し頂きました。

監修・滝口正哉さまによるご挨拶では、6月1日付で千代田区教育委員会文化財室にお戻りになるとのこと。これからも、千代田区の歴史文化について関わっていくことを明言されました!これからの展開も楽しみです。


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▲日枝神社・権宮司宮西さま。これからが本番の山王祭。お忙しいところ駆けつけてくださいました。


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▲神田神社・権宮司清水さま。本展では、所蔵品を借用しております。貴重な資料提供により展示の充実度が増しています。


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▲千代田区議会議長・日枝御防講副講元嶋崎さま。本展開催にあたり、番町麹町方面への協力依頼や日枝神社各方面への呼びかけに多大なる御協力をいただきました。関連展示・千社札でも沢山の札や小道具をお借りした「ゑん重」さんでもいらっしゃいます。


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▲麹町出張所地区連合町会・連合町会長笠井さま。細かな確認事項など、何度も何度も連絡を取らせて頂き、惣町睦に関係する各町会の手ぬぐいを集めて持ってきてくださいました。


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▲ご列席の皆さまで集合写真をパチリ。

お名前挙げて下りませんが、神田方面からも町会長の皆さまや千代田区議会議員の皆さまにもご列席頂きました。また、展覧会に大切な出品物の御協力をいただいた皆さまも、多数ご参加頂き、このお披露目の席を設けることが出来、とても嬉しかったです。
そして、引き続きパーティーへ。


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▲乾杯は、日枝山王祭下町連合・代表府川さま。府川さまは八重洲一丁目の町会長でもあり、現在山王祭の中央区エリアの町内をまとめる下町連合の代表をされています。


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▲乾杯!


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▲今回のお料理は、3331にほど近い「オレンチ」さんよりケータリング。料理をセットするのは店長でありシェフの斉木さん。ボリュームのあるお料理、ありがとうございました!


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▲麹町の人も神田の人も混じって、ご歓談!


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▲半纏姿で駆けつけてくださった我らが五軒町町会青少年部の皆さん。いつもありがとうございます。りりしいです!


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▲本展では太鼓山車人形の「天狗」を貸してくださった内神田鎌倉町会青年部町米山さまと、千代田区議会議員内田直之さま。米山さんは、担当者が困った際に相談に乗ってくださって、今回の人形借用のお話しを町会に通してくださったお一人であります。ありがたいです。


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▲本展の主役といっても過言ではない、解説者のお二人。右は絵巻解説を書いてくださり、絵解き解説もしてくださる福原敏男先生(武蔵大学教授)、左は本展監修の滝口正哉さま。


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▲麹町出張所地区の連合町会長笠井さんとお話しするのは、今回の企画展を私と共に走り回った広報担当の玉置さん。展示施工や調整役にも入るマルチな動きをしてもらい、今回の展覧会制作で欠かせない存在。


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▲辨財天を貸してくださった茨城県石岡市からも、区長長谷川さまを始め関係者の方がレセプションにご参加頂きました。搬入時は多くの皆さんで人形を運んでくださいました。会期中も何度も足を運んでくださるとのこと!


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▲東郷平八郎の屋敷もあった九段三丁目町会。本展では東郷縁の掛け軸について展示させて頂きました。展示品の前で九段三丁目町会の町会長細内さまをパチリ。このほか、東郷平八郎にまつわる物はまだまだ沢山有るそうです。恐るべし、地元の力ですね。


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▲今回の展示の目玉の一つ、河鍋暁斎の御酒所幕。所有されている麹町三丁目町会の皆さまとパチリ。暁斎の幕は100年以上前に作られ今でも使われています。大切にしてきたまちの人達の誇りと愛情を感じられる品の一つを、今回は完全デジタル化し特殊プリント技術により実寸大で再現されました。感動です。


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▲山王祭と言えば、下町エリアの盛り上がりも絶対に目が離せません。下町連合から駆けつけてくださった、左/日枝山王祭下町連合代表府川さまと中央/実行委員長竹内さま。会場では下町連合の御神輿渡御の様子が見れるビデオも上映されています。


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▲過去のお祭りの写真で自分の姿を見つけていらっしゃいました。

そして、オープニングレセプションも宴酣。
いよいよ中締めです。


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▲神田・須田町北部町会の町会長堀田さまが、中締めのご挨拶をしてくださいました。アーツ千代田 3331では、多くの場面でお力をお借りしています。

最後は、山王祭で行われる三本締めにて、手締めをして頂きました。
皆さんの息の揃った手拍子で、この会もお開きとなりました。


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▲麹町三丁目町会の代々続く表具屋・遠藤三右衛門さん(左端)もこの会を楽しんでくださいました。最後の手締めもご一緒に。

本展覧会は6月22日(日)まで開催です。
会期中、6月13日〜15日では、山王祭が大盛り上がりする日程です。
皆さまにもぜひ本物をご覧頂きたく、アーツ千代田 3331館内ではご案内なども置いていますので、お気軽にお問い合わせください。
皆さまのお越しをお待ちしております。

みんなあつまれ、冬のかえっこ!

NOVEMBER 25, 2013 11:10 AM / CATEGORY:レポート, 日記

「冬の特大かえっこバザール!3331」は、いつも以上にのびのび・おおきく・どーんと拡大!3331の体育館で11月24日(日)に開催しました。床いっぱいに広げられたおもちゃの山に、みんなでとびこめ~


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今回のかえっこバザールではたのもしい助っ人として、かえるスタッフが出動しました。トレードマークはきりりとしめた緑のかえっこバンダナ!大人から子どもまでたくさんのかえるスタッフが、おもちゃを交換したり、スタンプを押したり、みんなと一緒に遊んだり。


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毎回人気のワークショップコーナーにも、新作が登場しました。
ハハコラボさんによる「もこもこ・マイゴフダ」づくりは、リストバンド型のIDタグに自分の好きなモチーフをデコレーションしてオリジナルの「マイゴフダ(迷子札)」をつくります。
稲垣靖子さんが手がけた「玩改(ガンカイ)マイ・ストーリーバックをつくろう!」は、とってもきれいなクリスマスカラーのポシェットを作るワークショップ。
そして襟草 丁さんによる、遊ばなくなったおもちゃをモビールに変身させる「かえるモビール」などなど、たのしいイベントばかりです。


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そしてお待ちかねのオークション・タイム!
「50ポイント!」「71ポイント!」「80ポイント!」
おおっと、1個目からいきなり高額ハンマープライスに!ちょっとちょっと~、まだはじまったばっかりだから、みんなおちついて~
ちびっこビッダーズおそるべし。


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今年のかえっこバザール in 3331 はこれにて終了です。
また来年のバザールにも、みんな来てケロ。待ってるケロよ~。

ポコラート全国公募展vol.3:終了レポート 〜ワークショップ編 その2〜

FEBRUARY 11, 2013 12:17 PM / CATEGORY:ポコラート, レポート, 日記

ポコラート全国公募展vol.3で行なったワークショップレポートその2は1月5日(日)実施の、リュウ2(小柏龍太郎さん+前島芳隆さん)企画による『トバシ』と、1月13日(日)実施の、こまちだたまおさんの企画による『花を咲かせましょう』です。

まずは「トバシ」から!「トバシアトリエ」と名付けられた立方体の部屋の中で、即興演奏にのりながら、キャンバスや壁に向かって絵の具を飛ばして描きます。


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リュウ2の小柏龍太郎さんと前島芳隆さんの迫力の即興演奏!

『トバシ』の命名者でもある小柏さんのペインティングは、目にもとまらぬほどの速さ。
ときには絵の具が入ったコップから、直接絵の具を飛ばしかけます。
「描く」のではなく、絵の具を「飛ばす」なのだと、『トバシ』の由来にも納得。


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アトリエの中で描いたり、即興演奏に加わったり。

エレクトリックバイオリンやアジアの楽器など、混沌としていて、かつ力強い即興演奏の中でもくもくと描きます。


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絵の具をたくさん作っておいても、すぐになくなります。
絵も、手も、顔も、体も、全身絵の具だらけ!


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パワーみなぎる作品が完成。まるで、部屋全体が別世界になったかのようでした。

キャンバスがどんどん色でうまっていく中、鳴り続けていた即興演奏の終わりとともに終了。見学者の方々からは自然と拍手がわき起こりました。
1時間以上にわたる演奏とライブペインティングでしたが、参加者のみなさんによると「あっという間だった」そう。


続いては、こまちだたまおさんの企画による『花を咲かせましょう』。


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花びらをまく、こまちださん。子どもたちは大はしゃぎ。

ハサミで切った花びらは形もいろいろなら、舞い落ち方もいろいろで、つい見とれてしまいます。
舞い落ちる花びらをキャッチしたり、落ちた花びらをかき集めて、また空中にまいたり・・・。
思い思いに遊んだ後は、紙の上に花びらを貼って、花を咲かせます!


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まいた花びらの中から、使いたいものを探す子どもたち。


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どんどん貼っていく人がいれば、じっくり選んで貼る人も。


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完成!

きらきらする花びらを集めたり、ハートの形にこだわったり、花びらを重ねて人の顔やクジャクの羽のようにしてみたり・・・。色合いや形、貼り方もさまざまで、最後は1人1人の花畑が紙の上に広がりました。
花びらに誘われて体が動き出し、気がつくと楽しい気分になっている、そんな時間でした!


今回行なった4つのワークショップに参加した方の年齢は0歳から50代まで。
公募によるワークショップというポコラートでは初の試みによって、また新たなかたちで、障がいや年齢の枠なく、様々な人が集う場を生み出すことができたように感じています。
参加者のみなさんからは「誰でも参加できるのが良かった。また子どもと一緒にできるワークショップをしてほしい」「定期的にやってほしい」等の感想をいただきました!
これからも、いろいろな人が関わることで生まれる創造的な場を、たくさん創出していきたいと思います。

ポコラート全国公募展vol.3:終了レポート 〜ワークショップ編 その1〜

FEBRUARY 4, 2013 11:39 AM / CATEGORY:ポコラート, レポート, 日記

先日、ポコラート全国公募展vol.3が無事終了いたしました。
多くの方に足をお運びいただき、本当にありがとうございました。

さて、今年のポコラート全国公募展では、これまでの作品応募に加え、ワークショップ企画の募集を行ないました。
大月ヒロ子さんと藤浩志さんを審査員にむかえ、応募企画の中から選出された4つのワークショップを展覧会期中に実施!
今回のレポートでは、会期前半に行なった2つのワークショップの模様をご報告します。

1つ目は、2012年12月23日(日)実施の、ゆにここ(鈴木さとみさん+鈴木淳也さん)企画による『新しい自分に出合う! ブラインド アート ワークショップ』です。


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企画者のゆにここのお2人。鈴木さとみさんと鈴木淳也さん、ご夫婦のアートユニットです。


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内容は、視覚に頼らずに作品制作を試みるというもの。まず紙ねんどを材料に、アイマスクをつけた状態で制作を体験し、その後30分程をかけて本格的な作品制作を行ないました。参加者同士が2人1組になり、1人がアイマスクをつけて制作、もう1人がサポートします。


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制作する人(アイマスクをつけた人)の希望に合わせて、素材を探したり、色などの情報を伝えたり。


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完成した作品と、参加者のみなさん。

制作後は、まずアイマスクをつけたままで鑑賞。
アイマスクをとったときには、自分のイメージとは違った方がほとんどだったようですが、「さわって鑑賞するとすごくおもしろい作品があった」、「視覚と触覚の中間にあるような作品ができた」など、様々な感想が出ていました。
視覚を制限することで、触覚を始めとした感覚が普段よりも意識されるとともに、相手に伝わりやすい表現を試行錯誤しながら、自然とコミュニケーションが活発になるワークショップでした。


2つ目は、2012年12月24日(月休)実施の、穂積一樹さん企画による『LIFE×LIVE』。列車の運行管理に用いられる線図「ダイヤグラム」を活用したワークショップです。


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穂積さんは鉄道員のコスチュームで登場!

穂積さんは、実際の電車の時刻表をもとに24時間分のダイヤグラムを制作するほどの鉄道愛好者。
ダイヤグラムをもっと身近に感じてもらうきっかけにしたい、と企画したそうです。


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参加者は、自宅から会場の3331までの道のりを思い出しながら、経路とそれにともなう時間経過を記入します。
縦軸が場所、横軸は時間です。

行きの道のりができたら、3331からの帰り道のダイヤグラムも作成。途中でスーパーに寄って買い物をする等の予定も盛り込みながら作成します。


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過去(行き)と未来(帰り)のダイヤグラムができました。
参加者のみなさんが制作したダイヤグラムについてコメントする穂積さん。

場所を表す縦軸の幅は、実際の距離に関係なく作者が自由に決められるので、同じ経路を表していても、人によって異なって見えるのがダイヤグラムのおもしろいところ!
場合によっては、自動販売機を一つの通過場所として記入しても良いですし・・・、と穂積さん。ダイヤグラムの試みはまだまだ広がりそうです。
日常生活を様々な方法で表してみることで、普段は通り過ぎていたり、気付かなかったような新たな側面が見えてくることが発見できました。


終了レポート 〜ワークショップ編 その2〜 では、会期後半に実施した2つのワークショップ『トバシ』『花を咲かせましょう』をご報告します!

3331 CUBE「冬のTOHOKU展」開催中!

NOVEMBER 25, 2012 8:17 PM / CATEGORY:レポート, 日記

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3331 CUBE shop&galleryでは、11月8日より「冬のTOHOKU展」が始まりました。
寒い季節を心地よく過ごすための"暖アイテム"が並びます。
東北の風土が生み出した、知恵と工夫が感じられる器や編み物、雑貨たち。
そんな東北の伝統技法や素材に、現在のデザインを加えた品々は暮らしを楽しくします。

そばにひとつあるだけで心が弾む、東北を伝える素敵なアイテムたち。
ぜひお手に取ってふれてみてください。


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【期間】2012年11月8日(木)~2013年1月31日(木)
【場所】3331 Arts Chiyoda 1F 3331 CUBE shop&gallery
【参加作家、企業】※敬称略
□青森
木村木品製作所Sakiori 3G Projectshimotai kagu
tecoLLC.弘前こぎん研究所、松山昇司、わにもっこ企業組合

□岩手
蟻川工房、山本実紀(カントリーヘッジ)、Holz Furniture and interior

□秋田
casane tsumuguゼロダテ、田村一、yourwear

□宮城
大柳暁木下明子(A-skip*)木村香菜子

□ 山形
安達浩子、コロンCoohem(米富繊維)ハチ蜜の森キャンドル

□福島
orahoくつわだろうそく工芸つきとおひさま、藤原啓祐

※今後も参加作家さんが増えていく予定です。

facebookでは、各商品・作り手さんをご紹介中!
ブログでもご紹介していきます。

ヨガカフェ第7回/呼吸法とランタン作り2 レポート

NOVEMBER 12, 2012 11:05 PM / CATEGORY:レポート, 日記

「ヨガカフェ」はARTS FIELD TOKYOにて開講している女性限定のヨガ講座。
ヨガとものづくりと座学を交えた、女性の日々の生活に響く緩やかな講座です。
講師は小澤めぐみさん
小澤さんのブログを覗いてみると、納得の姿勢で生活・ヨガに取り組んでいらっしゃいます。
台所日記「すべてを新しくしてしまわないこと2」→http://meg3life.blogspot.jp/

3331のヨガカフェは平日の午前中開講というだけあって、親子連れの参加が目立ちます。

さて、今回(10月30日)は前回(10月16日に実施)に引き続きランタン作りの作業から今日は入ります。
画用紙に折り目を付けて、透明水彩絵の具で着色した各々のランタン用紙に、
たっぷりどっぷり使ってアロマオイルをしみこませていきます。


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親子参加でも、お子さんと一緒に手のひらを使って"ぬーり、ぬーり♪"。
軽やかな香りがふんわりと会場にただよい始めました。


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2回連続講座でしたが、今回の単発参加の方は色紙を使ってランタンを作ります。
オイルをしみこませると、どの紙もすけた感じの透明感が出てきますね。
不思議な紙の質感に変化します。

さて、いよいよヨガに入ってきました。


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今回のテーマは呼吸法ですが、少し肌寒い季節になってきたので、ゆっくり体を解すところから始まります。
上手に体のいろんなところのを流してゆくように、少しずつほぐしていきます。

講師の小澤先生がゆっくりお話ししながら、参加するみなさんのペースに合わせて進めて行きます。
体が硬くても大丈夫!
とどくところから、とどくように工夫するアドバイスをくれるので安心です。


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立ち上がって大きな動きも取り入れて、ぐーっと体を伸ばしたり、開いたり。。
今回ヨガの写真が少ないのですが、じっくり45分は体を動かします。


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そして、先ほどオイルを塗り込んだランタンの素材を、折り目を付けた通りにもう一度折り込んでいきます。
いよいよクリスマスにぴったりのランタンが完成します!


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子どもは暖かな灯りが大好き!?


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最後はお楽しみの、お茶(この日はカモミールティ)とお茶菓子。
このメニューも小澤先生が毎回考えてくださっています。
アレルギーがあるお子さんにも安心して食べてもらえるよう、卵などの使用を避けたお菓子を提案。
この日もほっこりするお茶とお菓子で、うっとりしたお茶の時間を過ごしました。
最後の座学の時間には分かり易くつくられた手書きの資料が配られて、お家でもヨガやこの日のお話しが思い出せるようにしています。

たっぷりの1時間半。
今年度もヨガカフェは残すところ、あと5講義になりました。
ヨガは毎月定期的に取り組むことにより、体の調子が徐々に変化していきます。
連続でご参加頂くことをお薦めいたします。

<予約はARTS FIELD TOKYOのフォームか、メールへ直接ご連絡ください>
11月27日(火)「カラダぽかぽかヨガ/セルフマッサージ」
http://artsfield.jp/lecture/000267.html
12月11日(火)「2人ヨガ/冬の光を楽しむ飾り作り」
http://artsfield.jp/lecture/000268.html

*1月~3月の予約フォームはこれからアップします!
*先行予約をご希望の場合は、下記メールアドレスへご連絡ください。
1月22日(火) 目覚めのヨガ/ショウガの上手な食べ方
2月19日(火) 寝る前のヨガ/温める健康法
3月12日(火) 骨盤修正ヨガ/アロマが香るティッシュカバー作り

申込みサイト/http://artsfield.jp/lecture/000265.html
ARTS FIELD TOKYO <info@artsfield.jp>
ARTS FIELD TOKYO受付:03-6803-2441(代表)

寒い日だから「ヨガ」

JANUARY 26, 2012 10:15 PM / CATEGORY:レポート, 日記

こんにちは、3331スタッフの宍戸です。
3331の体育館で密かに始まった、ちょっと変わった「ヨガ」の教室をレポートします。

ヨガカフェって知っていますか?
沖ヨガのインストラクターめぐみさんが取り組んでいるヨガ教室のこと。


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けっしてお茶を飲む事で「カフェ」じゃないのですが、
お茶もでます。
ヨガの終わりに、とっても美味しいノンカフェインのハーブティーです。
*12月はジンジャーティー、1月はエルダーフラワー&カモミールティー

ヨガだから、こんな事や
(中央が指導中のめぐみさん)


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こんな事もします。

会場は、3331の2階にある体育館。
(オフィシャルには、3331ホールと呼びます)


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3331ホール(体育館)は、夕方平日は区民スポーツ利用の方々が通ってきますが、
日中は「うん」とも「すん」とも言わない静寂の空間。
ずっと、誰か何か出来ないかなぁ、と考えていたんです。
こんな実験的な試みに、手を上げてくれたのが、この「ヨガカフェ」。

「セルフフットマッサージ&からだポカポカヨガ」の回は、お子さま連れの方が多く、
可愛い赤ちゃんの表情に会場の雰囲気がやわらいだり、賑やかでした。
(定員は10名の少人数制で、細やかな指導があります)


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もうお気づきかも知れませんが、このヨガカフェはお子さん同伴でも参加出来るヨガ教室。
もちろんまだ出産前の女性、子育てを終えた女性も参加出来ます。
(お母さんたちに、授乳やおむつ替えをゆったりとしていただくために、
男性のご参加は遠慮しています。ごめんなさい。)

そして、ヨガカフェの一番の特徴は、手仕事が隔回で盛り込まれる事。
初回はミツロウろうそくを作りました。
出来上がりにバリエーションが出るように、
カラフルなミツロウろうそくの中からお好みの色味を加えてみたり。


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自分の手の温もり、体温で柔らかくしながら、蜜蝋の香を味わいながら。
個性溢れる形が、皆さんの手のぬくもりから生まれました。


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次回の手仕事は、米ぬかカイロを作るそうです。
電子レンジで温めると、しっとりとした湿気と温もりがつたわってくる優しいカイロ。
やんわりと香る米ぬかの匂いも、自分の手で縫い合わせたカバーも、
既製品とは違う身近な温もりに感じさせてくれます。

*プチ告知
次回は2月14日/火、その次は3月27日/火。予約は先着順!
予約希望はこちらまで→yogacafe3331@mail.goo.ne.jp
次回「米ぬかカイロを作る&からだポカポカヨガ」の詳細は、
YOGA CAFEブログ
http://meg3yoga.seesaa.net/article/247024995.html

自然環境の変化、子育て、日々の生活。
誰もが抱える体験や考える事を、言葉だけでなく体をほぐす事を通じて、
思考と体の変化の訪れを試みているのかも知れません。


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肩肘など張らずに、ゆっくりとほぐす術を伝える「ヨガカフェ」。

子どもも大人も、ほかほか気持ちよくなって帰れます。
貴重な機会、凄くお薦めです。
是非参加してみてください!

3331プログラムマネージメントディレクター 宍戸遊美

ポコラート全国公募展 審査員トークショー

JANUARY 13, 2012 11:15 AM / CATEGORY:ポコラート, レポート, 日記

昨年12月25日まで開催された
障害のある人×ない人×アーティストが相互に影響し合い、自由な表現の場をつくる展覧会、
"ポコラート全国公募展"。

12月23日に審査員によるトークショーと受賞者の発表があり、
全国から出品者のみなさんも駆けつけてくださいました。

豪華審査員は椿昇さん、大木裕之さん、保坂健二朗さん、3331ディレクター中村政人。
途中、会場の出品者の方々からコメントをいただきながら進行しました。

受賞作品は下記にアップしています!
http://www.3331.jp/news/201112/001360.html


 「審査をしながらも、個人的に欲しい作品がいっぱいあった。
  美術館やギャラリーよりもずっと刺激になる」と椿さん。


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 「既視感をとっぱらう作品ばかり。
  200枚以上審査しているとだんだん作品の世界に吸い込まれていくんです」と中村。

 「価値観、美意識、欲求、そういうものに強制されず、自由に人間がかたちにしたものが集まっている。
  こういう場所は奇跡的では」と大木さん。

 保坂さんは
 「美術とは関係のなかった人が突然作品をつくって誰かに見せたいとなったとき、
  現代美術の世界には作品発表の場所ってなかなかありません。
  こうした展示がその場所になり、現代美術界にも刺激を与えることができればいいと思います」と締めくくられました。


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ポコラート展の色鮮やかで力強い作品群は、生命力そのものでした。

ポコラート展は終了しましたが、現在3331メインギャラリーでは
「3331 アンデパンダン スカラシップ展 vol.2」が開催しています。
8組の新進気鋭のアーティストの展覧会です。
入場料無料ですので、ぜひお越しください。

*

さて、審査員のトークショーが終わったころ、
地下のギャラリーでは
3331レジデンスプログラムの作家、
キャシー・ローデンバックのフェアウェルパーティが始まりました!

キャシーさんはオーストラリアの写真家。
今回は原発事故で被害を受けている福島の郡山へ何度も足を運び、
郡山の「見えない歴史」を写真におさめました。
http://www.3331.jp/schedule/001355.html

現在レジデンスプログラムには、オーストラリアのアーティスト・ルーカス&ビアンカが1月30日まで滞在。
3331にお越しの際は、地下B108の部屋をのぞいてみてください。


3331 佐藤

速報:千代田芸術祭2011 展示部門「3331 アンデパンダン」スカラシップ(オーディエンス賞)発表!

SEPTEMBER 20, 2011 6:32 PM / CATEGORY:レポート

昨日9月19日を持ちまして、千代田芸術祭2011 展示部門「3331 アンデパンダン」無事終了致しました。
期間中、ステージ部門やマーケット部門をあわせ、多くの方にご来場いただくことができました。
参加者のみなさんをはじめ、ゲストの皆様も本当にお疲れ様でした!

さて、先日のスカラシップ賞発表に続きまして、オーディエンス賞(来場者投票による一番人気の作品)がHi!LEGのみなさんの作品に決定致しました!おめでとうございます!

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▲オーディエンス 賞:Hi!LEG「有名になりたいプロジェクト」

スカラシップ賞に輝いた合計9組の皆様には、来年4月以降に3331での展示を開催する機会を提供致します。
ぜひそちらも楽しみにしていただけたらと思います。

千代田芸術祭は来年も開催予定となっておりますので、その際にはまた多くのご応募、お待ちしております!

3331 長内

速報:千代田芸術祭2011 展示部門「3331 アンデパンダン」スカラシップ(ゲスト賞)発表!

SEPTEMBER 17, 2011 12:00 PM / CATEGORY:レポート

千代田芸術祭2011 展示部門「3331 アンデパンダン」講評会ゲストによる、ゲスト賞8組が決定致しました!
選ばれたみなさん、本当におめでとうございます!
各ゲストからのコメントは、後日掲載致しますのでお楽しみに!
なお、来場者投票は、最終日9月19日(月・祝)午後6時締切となりますので、未だ投票をしていない方はぜひご参加下さい。

*スカラシップ:ギャラリーB(89平米)にて個展形式で作品を発表することができます。(2012年4月以降)


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椹木野衣 賞:Sonopuro-Nopuro「モッサペラドの住人達」

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立花文穂 賞:Akane I「▼」

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中村政人 賞:木森恵子「citta」

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八谷和彦 賞:伊藤大朗「untitled -The blunder of the superior authorities-」

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五十嵐太郎 賞:山田はるか「ヘルタースケルター」

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O JUN 賞:水戸部七絵「ミラ・ジョボビッチとダラスのキスシーン」

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四方幸子 賞:三木麻郁「a little sealed night」

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松蔭浩之 賞:川瀬知代「loop」

千代田芸術祭2011 ステージ部門<おどりのば>9月4日のレポート!

SEPTEMBER 16, 2011 5:54 PM / CATEGORY:レポート

千代田芸術祭2011の会期も残すところ、あと4日となりました!
今年は、昨年にひきつづき開催の展示部門「3331 アンデパンダン」だけではなく、ステージ部門「おどりのば」とマーケット部門「Whole Arts Market」もプログラムに加わりましたが、まさに今週末は3331全館上げてのフェスティバル!
多くのアーティストたちの表現に出会える場となります。


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ステージ部門<おどりの場>は、既に9月4日(日)に1回目が行われましたが、今日はその時の様子をご紹介します。

会場は1F入ってすぐのコミュニティスペース。普段はご来場のみなさんのくつろぎのスペースになっていますが、床面にリノリウムというクッション材を敷き、「かえるステーション」にはアイボリー色のカーテンで目隠しをして即席のステージとしました。

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この日は、創作ダンスやコンテンポラリーのほか、お芝居とダンスが混ざった演目まで、合計9組のみなさんによる作品の上演が行われたのですが、とにかくみなさん趣向を凝らした演出に身体能力の高さ!講評ゲストの小崎哲哉さんと柴幸男さんからも、何度も驚きの声があがっておりました。

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↑ ゲストの小崎哲哉さん(左)と、柴幸男さん(右)

お二人による上演作品への講評コメントは、感想やアドバイスにとどまらず、作品の解釈を広げるようなもので、観覧されていたかたにとっても興味深いものだったのではないでしょうか?

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↑ 吉村和顕さんのよる上演作品「ハウス!」

<おどりのば>は3331にとって、初めての公募ダンスプログラムでしたが、ゲストにより選ばれた上演作品の個人および団体には、2F体育館を稽古場としてご利用いただける権利を進呈するスカラシップがあります。
この日の上演作の中から選ばれたのは。。。ソロで踊られた吉村和顕さんと、武蔵野美術大学4年の二人組からなる●▲■(まるさんかくしかく)でした。

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↑ ●▲■のお二人による上演作品「school complex」

ゲストのお二人からは、「本当にレベルの高い方達が揃っており、既に様々な経験を積んでおられる方もいて、今日こうやって参加できて本当に楽しかったです。でもそういう方は、スカラシップの対象からは、あえてはぶかせてもらいました。稽古場利用が賞なので、もっと稽古をしてもっといい作品を見せてほしいという想いから、2組を選ばせてもらいました。」とのコメントが。

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まだ若い二組のみなさん、本当におめでとうございます!ぜひぜひ稽古を積んで、すばらしい作品をいつか行ってくださいね。そして、その他の参加者のみんさんも本当におつかれさまでした!いつか3331で公演を行うなんていうことも、ぜひご検討いただけたら嬉しいなぁと思っております。

さて、明日17日(土)と18日(日)は、<おどりのば>も連日13:00-16:00で開催します。未だ見ぬ新しい才能に出会うチャンス!だと第一回目を終え、本当に思いますので、ぜひその場に立ち会いにご来場いただけたらと思います。
また、屋上ではマーケット部門「Whole Arts Market」も12:00-17:00で開催されます!こちらもアートグッズやおいしいフードのお店約70店が出展!
さらに展示部門<3331 アンデパンダン>は、最終日の19日(月・祝)まで、一般来場者の方による人気作品投票も行っていますので、この週末は、ぜひとも3331へお誘い合わせの上、足をお運び下さい。

3331 長内

AFT 「アートのための英語塾」のレポート

SEPTEMBER 4, 2011 3:06 PM / CATEGORY:AFT講義レポート, レポート, 日記

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8月28日にアートのための英語塾スポット講座「世界中で流行した国際展の価値とは?」を開催しました。ビエンナーレやトリエンナーレのような大規模の国際展について楽しく英語でいろいろと話し合いました。
ワームアップとして皆さんがこのキーワードと合わせて様々なイメージからひとつを選びました。ビジュアルでことばの意味についていろいろ考えました。
「Globalization」「Nationalism」「Capitalism」「Institutionalism」
「Locality/Site-specific」「Counter-culture」「Participatory」

その後ビエンナーレの歴史をチラッと紹介しました。世界で一番有名で歴史があるビエンナーレはヴェネツィア・ビエンナーレです。 1895年にスタートして、100年以上続いてきました。このビエンナーレではさまざまな国のパビリオンがあって、アーティストは自国の代表として発表します。このモデルが最近少し変わりましたが、他のビエンナーレもこのような仕組みを模倣してきました。

その後ビエンナーレの独特なモデルケースの例を挙げました。イギリスの「Liverpool Biennial」の特徴はキュレーターたちはチームとして動いて、計画の段階から長期間リヴァプールに住むことで街の人、街のコンテキストをより深く理解できます。

もうひとつのビエンナーレ、メキシコとアメリカとの境界線で行われた「inSite」も紹介しました。この場でいろいろな政治的、社会的な問題が起こっていますがこのイベントを通してアメリカ人とメキシコ人を融和させようとしています。作品はすべて公共空間におけるサイト・スペシフィックの作品で、その場の歴史的、社会的、経済的、文化的の特徴・問題を扱った作品が多いです。

この例を見てから皆でビエンナーレの役割についてディスカッションしました。最後にチームでビエンナーレを計画しようとしました!10分以内自分のビエンナーレの計画を立つということをチャレンジしてみました。驚くほど具体的な提案があって、「東京発電ビエンナーレ」が実現されたら面白いでしょう!

今週の日曜日(2011年9月4日)ではミャンマーのモ・サ氏はミャンマーのアートシーンと自分の活動についてプレゼンしますのでご興味ありましたら是非お越しください。

http://artsfield.jp/

光州デザインビエンナーレ2011開幕

SEPTEMBER 3, 2011 11:42 AM / CATEGORY:レポート, 日記

3331は、44カ国から133人の作家と73の企業が参加する韓国の世界的デザインの祭典「光州デザインビエンナーレ2011 " design is design is not design" 」に参加をしています。

先日9/1にオープニングレセプションがあり、盛大にビエンナーレが開幕しました。

3331が紹介したのは、3.11以降の、被災地の最前線で活動する復興のリーダー達の姿です。
彼らの活動、その精神は世界にどう届くのでしょうか?


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3331のブースは震災復興プロジェクトの「わわプロジェクト」として出展しました。


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メイン会場横の広場で行なわれたオープニングレセプションは盛大に行われました。地元の方々も多数参加で、
地元に愛されているイベントだと実感しました。


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内覧会では大勢の方々に見て頂きました。3331の発行したフリーペーパー「TRANS ARTS」もすぐになくなってゆきます。


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3331ブース横のメインストリート。右側にみえる4面のモニタでは、佐藤ジンさん、細川剛さん、宇宙大使☆スターによるスライドショーが映し出されます。3名のカメラマンのみた「被災地」は別々の視線をもっています。


「光州デザイビエンナーレ」は9/2から10/23まで行なわれております。
韓国へ行かれる予定のある方は、ぜひ足をお運びください。


「光州デザインビエンナーレ " design is design is not design" 」
http://www.gb.or.kr/?mid=main_eng
開催期間:9月2日(金)~10月23日(日)
住所:光州広域市北区龍P洞 山149-2
場所:光州ビエンナーレ展示館、光州市一帯
TEL: +82-62-608-4114

3331あざみ

韓国・仁川文化財団の機関誌に3.11後のアートシーンについての記事を寄稿しました。

JULY 21, 2011 3:02 PM / CATEGORY:レポート

韓国の仁川(インチョン)にある、アーティスト・イン・レジデンス、Incheon Art Platformの機関誌で、仁川文化財団(Incheon Foundation for Arts & Culture)が発行する冊子「asia culture review PLATFORM 28 - JUL/AUG 2011」に、3.11以降の日本のアートシーンを報告する記事の執筆依頼があり、3331スタッフが寄稿しました。

以下、仁川文化財団の許諾をいただきましたので、もとの日本語記事全文を掲載致します。


ーーー


東日本大震災から3ヶ月─失われた景色、希望の種
長内綾子(おさないあやこ)|3331 Arts Chiyoda コーディネーター

3月11日(金)午後2時46分、おだやかな日差しの中、あの地震は起きた。
東京の自宅にいた筆者も、いままで経験したことのない激しい揺れに、周囲の家具に掴まって立っているのがやっとという状況だった。急いでテレビをつけてみると、震源は宮城県沖、東北から関東に至る広い範囲でとても強い揺れを観測していた。
幸い東京のほとんどの地域では停電も起こらず、水道、固定電話、インターネットは問題なく使えていたが、携帯電話は発信制限のためか全く繋がらないという状況だった。
とにかく今回はただことではない、そんな緊張感が、沿岸部にいる人々への避難を連呼するテレビのアナウンサーの声のトーンからも感じられた。画面には、海沿いの地域の映像が映し出され、各地の映像を切り替えるたびに水位が明らかに上昇していることを知らせていた。そして、その数時間後には、津波が沿岸部の街をなぎ倒し押し流す様子や、黒い水が猛スピードで水田を飲み込んで行く鮮明な映像が次々に流された。

映像技術の進化と配信技術の多様化に加え、情報共有の手段もここ数年で格段に増えたが、とりわけ東京にいる多くのひとたちは、Twitterによる安否確認や情報伝達を積極的に行っていたように思う。そんな情報過多の時代にも関わらず、全く状況の見えない原発事故の状況は、私たち一人一人を猛烈な不安へと陥れる出来事であっただけでなく、事故後の政府の対応は、韓国をはじめとした周辺国はもとより、世界の人々の信頼を失墜させることとなってしまい非常に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

今回の震災を受けた日本のアートシーンの応答はまさに多種多様であり、アートと一口にいっても様々ではあるが、本稿では主に現代美術の領域に焦点を当て、活動の紹介や現時点での状況をお伝えしていこうと思う。震災から100日を迎えたばかりの今、この記事を書くことは正直はばかられることも事実だが、できるだけ正確に、伝える努力をしたいと思う。

●余波─東京のアートシーン

地震から1週間は、原発事故、計画停電、飲料水不足と、とにかく毎日信じがたい出来事の連続で、私たちの日常はどこかへ吹き飛んでいた。東京でも多くの美術館が館内点検などを理由に臨時休館の措置を取るところが多く、森美術館では3月18日から始まる予定だった展覧会を1週間程延期してのスタートとした。また、当初4月1日からの会期を予定していたアートフェア東京は、3月22日、東京都からの要請で会場の東京国際フォーラムが被災者及び福島第一原子力発電所の事故による避難者の受け入れ施設として指定されたため、延期を余儀なくされるという事態となった(延期日程は7月29日~7月31日に決定)。
他にも、中止/延期の知らせが相次いで舞い込んだが、それと同時にチャリティ展やオークション、イベント収益を義援金として寄付をするという活動が広がりを見せていた。代表的なものとしては、小山登美夫ギャラリー(Tomio Koyama Gallery)のある<清澄ギャラリーコンプレックス>で開催された、「東日本大震災被災地支援のための清澄サイレント・アートオークション」がある。ビル内の各ギャラリーが連携し、奈良美智をはじめとする各ギャラリー所属のアーティストによる全125作品を販売し、最終的には約4000万円におよぶ収益を国際NGO「ジャパンプラットフォーム」へ寄付したという。
また、中長期的支援活動を表明する団体がいくつも立ち上がり、継続的な寄付や被災地でのワークショップやイベント開催等を計画しているが、震災前から地方在住のアーティストやアートNPOと連携したプログラムを展開していた団体の活動は、やはり地に足の着いた活動として好感が持てる。その代表として、NPO法人アートNPOリンクが立ち上げた<アートNPOエイド>の活動を紹介したい。NPO法人アートNPOリンクは、設立以来、全国各地でアートNPOの全国会議や文化政策提言等を行っており、これまでに培ったネットワークやノウハウを駆使し、災害に遭った地域のアーティストやアートNPOが一日でも早く活動を再開できるよう、1.寄付の受付、2.活動の紹介、3.表現に必要な道具の提供、4.コーディネート を行っている。サイトには、美術家・藤井光による被災地域のアート関係者へのインタビュー映像<3.11アート・ドキュメンテーション>が掲載されているが、美しい映像の中に克明な被害状況や被災者のリアルな姿が立ち現れる。
こういった活動をさらに後方支援するものとして、公益財団法人 企業メセナ協議会による「GBFund(東日本大震災 芸術・文化による復興支援ファンド)」も立ち上がり、既に第二回目までの助成先が決定し25団体への支援を行っている。このような支援活動が、公的機関/民間問わずより広がっていくことを願う。


●被災地では─未来への種まき

次に、被災地となった東北から。東北の中心都市といえば、人口102万人を超える宮城県仙台市だ。その中心地に今から10年前の2001年にオープンした「せんだいメディアテーク」(運営:財団法人仙台市市民文化事業団)は、世界的にも著名な建築家・伊東豊雄による設計として大変有名な建物だが、地震により建物7階では天井の一部が落下するという事態に見舞われた。ただ、それ以外の被害は小さく、5月頭には3階の市民図書館までを再開させたと同時に、いくつかの主催事業もスタートした。その一つが「3がつ11にちをわすれないためにセンター」の開設だ。センターにはスタジオと放送局があり、市民、専門家、スタッフが恊働し、復旧・復興のプロセスを独自に発信、記録してゆき「震災復興アーカイブ」として記録保存するという。
他にも、メディアテーク1Fのオープンスクエアを活用する形で、震災復興や地域社会、表現活動について人が集い語り合う場としてトークや公開会議、市民団体の活動報告会などを多様な催しを行っていく「考えるテーブル」という企画もスタート。ゆっくりお茶を飲みながら「対話」をとおして自分自身の考えを逞しくすることの難しさや楽しさを体験する「てつがくカフェ」の開催や、茨城県水戸を拠点として活動しているアーティスト中崎透による市民参加型長期ワークショップ「制活編集支援室」、そして、3年前から宮城県名取市にある約100世帯の集落<北釜>に単身乗り込み、地域の専属カメラマンとして様々な行事を記録する傍ら作品制作をしていた写真家・志賀理江子による連続レクチャー等が開催されるという。志賀のレクチャーは2012年11月にメディアテークで開催予定の個展の事前イベントとして、以前から予定されていたものではあるが、今回の震災で自身も津波の被害に遭い避難所生活を余儀なくされ、写真や資料の多くが失われてしまったという彼女の発する言葉には注目せざるを得ないが、先日6月12日に行われた第一回目のレクチャーで志賀は、今回のプロジェクトは全て震災や津波などが着地点ではありません、と語っている。それは、私たち作品を見る側に一人のアーティストの強い意志を感じさせるものであり、個展に向かっていくその姿をそして作品を、こちらもしっかりと見届けてゆきたいと思う。

また、仙台から車で30分ほど離れた塩釜市にあるアートスペース「BIRDO FLUGAS」(ビルド・フルーガス)の活動も紹介したい。塩釜は港町にもかかわらず、沿岸部の中では比較的被害の少なかった地域だが、それでも建物1階部分は女性の背丈程まで浸水したという。幸いにも2006年にオープンした新しい建物であったため、1ヶ月後に筆者が訪問した際には津波の影響を感じさせないほど奇麗に整理されおり、代表の高田彩さんは既にアーティスト仲間らの協力を得て、避難所の子どもたちへ文房具を届ける活動や、段ボールにアーティストが絵を描いて物資の整理に活用してもらう活動を展開していた。また、2007年より継続している子ども向け出張ワークショップ「飛びだすビルド!」も再開し、避難所や仮設住宅を回っている。

他にも多くのアーティストが一人の人間として被災地でのボランティア活動に加わっており、その中からアートとも呼び得る活動が始まっている事実もお伝えしたい。若干23歳の若手アーティスト・北澤潤は、福島県北部に位置する新地町というところで、4月から災害ボランティアセンターのスタッフとなり、日々刻々と変化する被災者ニーズの中、仮設住宅でのサロン担当という役割を担っている。彼はこれまで、地域社会に寄り添うように、島、村、家、民、などをキーワードとした小さな日常をつくりだすプロジェクトを行ってきたが、そこで培ってきた経験とノウハウを活かし、「マイタウンマーケット」という活動を始動させた。これは、仮設住宅のなかで市場(いちば)を開くというもので、仮設住宅の集会所を拠点に、市場の基本となる敷物を編むところからはじめ、住民たちと対話の中で出店者を募り、少しずつ集まった出店者とともに町のパーツ(役場、郵便局、学校、八百屋、喫茶店、交番、理髪店、映画館など)を考え、<マイタウンマーケット>におけるお店としてつくりあげていくというものだ。第一回目の市場は7月に予定しているそうなので、筆者もぜひその様子をのぞきに行きたいと思っている。


●3331 Arts Chiyodaと震災─東京のアートセンターにできること

3331では震災直後、3331入居団体を中心に声掛けをし、「緊急オープンミーティング─いま私たちにできること」を開催。直前告知にもかかわらず、施設利用者を中心に60人ほどの方が参加してくださり、今それぞれが思っていることを話しつつ「3331 Arts Chiyoda」にはいったい何かできるのだろうか、という話し合いの場を設けた。結果、3331のスペースを、アーティストやデザイナーといったクリエイティブな表現を行う方達に開放し、復興支援のために利用してもらおうということになり、4月2日、3日に、体育館を使ったイベントを行ったほか、7月10日までの展示室のスケジュールを全て延期し、「東日本大震災復興支援 Arts Action 3331」と題して、アートやデザイン等による復興支援の活動を展開する方たちへメインギャラリーを無償で提供している。
また、9月より開催の光州デザインビエンナーレへの参加が決定しており、東日本大震災に関係した展示を予定しているので、ぜひ足を運んでいただきたい。


以上が、震災から3ヶ月のアートをとりまく状況の一端である。紙面の都合上書けなかった活動も多くあるが、被災地では復興ではなくライフラインの復旧さえままならない地域も多く存在している。引き続き、韓国のみなさんからの中長期的な支援あるいは注目をお願いしつつ、ひとまずの報告とさせていただきたい。

2011.06.19

ーーー

●3331 Arts Chiyodaとは?
3331 Arts Chiyoda は、2004 年に廃校となった旧練成中学校を改修して2010年に誕生した公設民営のアートセンター。ギャラリーやカフェ、クリエイターの事務所などが入居し、さまざまな分野の人が出入りすることも3331 Arts Chiyoda の魅力のひとつ。こうした環境をいかすべくスクーリングプログラム「ARTS FIELD TOKYO」やアーティスト・イン・レジデンス事業「AIR 3331」等も展開している。
多くのイベントや展覧会を通して、さまざまな表現を発信する3331は、東京だけでなく、日本各地や東アジアそして世界中をつなぐ「新しいアートの拠点」となることを目指している。
http://www.3331.jp/

●長内紹介(おさないあやこ)
1976 年北海道生まれ。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒。フリーランスのデザイナーとして活動の傍ら、2004年、アーティストの岩井優らとSurvivart (サバイバート)を立ち上げ、トークや若手アーティストの展覧会を企画。一方で、日韓交流展「POINT」(韓国:Alternative Space LOOP、日本:京都芸術センター)、「Re:Membering」(韓国:Doosan Art Center 他)ではアシスタント・キュレーターを務めた。3331では、プログラム・コーディネーターとして主催事業のコーディネート等を担当している。

3331募金箱へ集まった義捐金の、第二回寄付完了のお知らせ

JULY 14, 2011 3:27 PM / CATEGORY:レポート

3331募金箱へ集まった義捐金の、第ニ回目の募金を「日本赤十字社東日本大震災義援金」宛に、7月11日付けにて振り込みました。

振込金額:582,738円

内訳:
・4月5日から7月10日までに、3331入口へ設置した募金箱へ集まったお金
東日本大震災復興支援「Arts Action 3331」へ参加した企画からお預かりした義捐金および、企画へご来場いただいた方からの募金


なお、「Arts Action 3331」参加企画の中には、各企画の主催者の方が、独自に支援先を選び振込を完了させた場合もございます。以下が企画ごとの一覧となります。(

ミャンマーの竪琴 チャリティーコンサート「サウンガウのゆうべ」:参加費収益全額 73000円を「とりら岩手三陸沿岸の民俗芸能応援募金」へ寄付致しました。

「そこから虹は見えるか? -Japan earthquake/ tsunami benefit: Art across the ocean-」:岩手県災害義援金募集委員会 宮城県災害対策本部 福島県災害対策本部 の3カ所へ、それぞれ9万円ずつ合計27万円を寄付致しました。

Live x Light ● 311: Photo by Shinichiro Sugama:ポストカード、CD等の販売収益の合計5​6,849円を日本赤十字社に寄付致しました。

「一枚の絵の力 Power of a Painting」:展示エリア付近に設置したオリジナル募金箱へいただいた募金は14,148円となりました。端数を足した15,000円をアートNPOエイドへ寄付致しました。

「Dance Action 311」:ダンス会場入口に設置した募金箱への寄付、125,219円全額を仙台市市民文化事業団へ寄付致します。

META3331:うちわの販売によって得た収益45000円を全額、文化庁の震災被災文化財の修復支援へ7月14日付けにて寄付致しました。

「変わらないひとびと」:ポストカード等の収益の合計71,126円から、35,000円を大船渡市災害対策本部、36,126円を陸前高田市災害対策本部に寄付致しました。

DAYLILY ART CIRCUS 2011 :Tシャツの販売分11500円は3331募金箱へ。また、展示エリアに設置した募金箱への寄付4253円は、日本赤十字社へ別途寄付致します。

チャリティーライブ「3, 1 and 2」:合計32000円の寄付を以下の4団体へ8000円ずつ寄付を致しました。

・岩手県野田村下安家地区の漁師の方の写真と仲間で漁船を購入する為の活動
http://blogs.yahoo.co.jp/matutake931
・南風食堂・三原寛子さんたちによる食・子供・地方工芸をテーマに支援を行う「まんまる」の活動
http://ameblo.jp/ooo-manmaru-ooo/entry-10878928676.html
・宮城県塩竈市の「ビルド・フルーガス」の活動
http://blog.birdoflugas.com/
・宮城県気仙沼市での画家・奥原しんこさんの活動
もと薬局のビルを大阪grafの方々とともに改装、こどもたちの集会所にするなど
のプロジェクトが進行中です。

募金等へご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。


Arts Action 3331 担当 おさない

「アートテラーとに~主宰 東京右半分アート事情なう。」 レポート

MAY 21, 2011 3:29 PM / CATEGORY:レポート

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3331 Arts Chiyoda、2k540 AKI-OKA ARTISAN、アミューズミュージアムの3館コラボレーション企画ということで、「アートテラーとに~主宰 東京右半分アート事情なう。」と題されたイベントが5月13日に開催されました。


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2010年より大小多くのアートスペースが立ち上がり、話題が尽きない東京の右半分(東東京)エリアの魅力に迫る、二部構成の半日かけての企画、3館を60名の参加者と一緒にツアーして、みんなでディナーをしながらトークショーの開催と盛りだくさんの8時間でした。


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まずは耳慣れない「アートテラー」という職業、みなさん聞いたことがありますか?
アートテラーとは"一般の方にとって、とっつきづらいイメージのある『美術』を、より身近で、より楽しいものに感じて頂けるようなトークをする職業"のこと(アートテラー・とに〜 HPより)。その第一人者として年間100を超えるツアーを決行しているアートテラー・とに〜さんが3331に来館しました。美術の解説をする職業は他にもありますが(例:学芸員や美術評論家、大学教授など)、とに〜さんの持ち味は、やはり吉本興業芸人時代に鍛えたしゃべりの技術と、笑いのセンスで独自のトークガイドをする点です。

そんなアートテラーとに〜さんの引率のもと集結した好奇心旺盛なオーディエンスの方々は、3331内のツアー中も「どうやってリノベーションしたのか?」、「レンタルスペースで展覧会がしたい!」など具体的な質問が多く、アート鑑賞を心から楽しんでいるお客さんが多いなと感心しました。


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トークショーでは、MCのとに〜さんが絶妙にいじってくれたおかげで、お客さんも終始和気あいあいな雰囲気で楽しんでもらえたのではないかなと思います。


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写真にはありませんが、トークショーではサイコロを転がしてトークの内容を1人ずつ決めていくという(テレビ番組ごきげんようでつかっている「はじめて○○した話」というお題がついているもの)なかなか「アート」と冠のついたトークショーではお目にかかれない演出で緊張しましたが、これがなかなか新鮮で楽しかったです。トークの内容はそれぞれの施設での運営方法や立ち上げまでの経緯など、表には出ないような話の連続でお酒も入って盛り上がってきた後半戦は、「ここだけの話ですが...」が続出でした(笑)


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そのほか、60名の参加者全員で「東京右半分を考える」企画では、東東京エリアが「右半分っていったいどこ?そ」「もそも分ける必要あるの?」といったオープンディスカッションが繰り広げられ、会場からは「北区は右半分じゃない」、「品川区はぶくが住んでるから右半分だ」、「新宿はアツい」などなどいろんな意見交換がでてきました。だんだんと話のテーマがずれてきた時にお客さん全員大笑いのオーディエンスのコメントは「江戸川区は右半分じゃなくて千葉県」でした(笑)
これはあくまで個人の意見ですので、江戸川区民、千葉県民の方、怒らないでください(汗)

なにはともあれ、こういったオーディエンスと気軽に意見交換ができる企画に感謝しながら、
とに〜さんのようなアートテラーがこの先どんどん増えていくことの重要性を感じた1日でした。

アートテラー・とに〜さん、2k540 AKI-OKA ARTISAN所長の宮森康友、アミューズミュージアム館長の辰巳さんほかスタッフの皆様、60名のオーディンスの方々、楽しい時間をありがとうございました。

2k540 AKI-OKA ARTISANは3331から徒歩5分以内、アミューズミュージアムも銀座線で移動すれば15分のご近所です。3館それぞれ個性あるスペースですので、皆様もぜひぷちツアー決行してみてください!


3331 坂野


アートテラー・とに〜 http://homepage3.nifty.com/art-teller/

《JR秋葉原駅~御徒町駅間の高架下にできた、ものづくりの街》
2k540 AKI-OKA ARTISAN http://www.jrtk.jp/2k540/

《浅草の新名所。日本の文化や和、美、技術を紹介するライブミュージアム》
アミューズミュージアム http://www.amusemuseum.com/

被災地への想いを乗せて...「はこび」ほか5月15日の出来事レポ!

MAY 16, 2011 4:55 PM / CATEGORY:レポート

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昨日の3331は、たくさんのアーティストが集まって、とてもにぎやかな雰囲気でした。

まずは、被災地へ思いを運び、避難所をほんの少しだけ明るくする『はこび』ワークショップ。

前橋在住のアーティスト中島佑太さんが、宮城県塩竈にあるアートスペース「ビルドフルーガス」さんの協力のもとスタートさせたプロジェクトです。
この日は、事前の声掛けも手伝って、多くの方々が参加してくださいました!
会場には、南相馬市から現在避難中のご家族が偶然遊びにきており、飛び入り参加してくださいました。
みんなの想いのつまったこの箱は、今週中にビルドフルーガスさんに届けられます。

なお、本日5月16日(月)夜6時頃のNHK首都圏ニュースで、ワークショップの様子が放送されます!>ぜひテレビが近くにある方は、ご覧下さい。

3331での『はこび』製作は、5月いっぱいまで続きます。
ご協力いただけるアーティストのみなさんは、画材持参の上、ぜひご参加ください。

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そして夕方からは、東京芸術大学院美術研究科修士1年在籍中の小森さん&瀬尾さん+遠藤一郎さん(未来美術家)+石鍋博子さん(ワンピース倶楽部代表)による「東京の人へ、東北報告会 その2」も行われました。

冒頭では、上記の中島佑太さんによる「はこび」の報告なども行われ、続いて、小森さん、瀬尾さんにバトンタッチ。彼女たちはこれからまた被災地へボランティアに向かうそうです。
一方、遠藤一郎さんのほうも、今月末には岩手県大船渡で、『やっぺし祭り』というお祭り?を開催することになった模様。

被災地のみなさんのニーズを把握しつつ、彼ら表現者がさまざまな方法で活動している様子を見聞きするたび、私たちも奮い立たせられます。


その後も3331では、AFT(3331のスクールARTS FIELD TOKYOの略)講義では、話題の"あの作品"が生み出された背景をアーティストの言葉で語る『あの作品ができるまで』ということで、アーティストの山川冬樹さんが登場され、私も個人的に非常に感動を覚えた映像インスタレーション「The Voice-Over」について、お話をされており、多くの方々が熱心に耳を傾けておられました。


やはり3331は、たくさんの方たちがいる風景が一番似合いますね。


<お知らせ>
メインギャラリーで開催中の「東日本大震災復興支援 Arts Action 3331」参加企画で、近日開催のものは以下の通りです。

◎5月15日(日)より開催:表現の回復にむけて/アートNPOエイド
http://action.3331.jp/000024.html

◎5月18日(水)より開催:俵谷哲典 企画「そこから虹は見えるか?
-Japan earthquake/ tsunami benefit: Art across the ocean-」
http://action.3331.jp/000016.html

◎5月18日(水)より開催:「あなたはいま、まさに、ここにいる」
http://action.3331.jp/000011.html

◎5月22日(日)開催:ミャンマーの竪琴 チャリティーコンサート「サウンガウのゆうべ」
http://action.3331.jp/000019.html

◎5月29日(日)開催:アキバタマビ21 被災遺児支援チャリティ展 関連トークイベント「東北、はじまりの場所へ」
http://action.3331.jp/000021.html


暖かくなって、日中はウッドデッキからコミュニティスペースへの大ガラス窓を開放して、気持ちのいい風が通っています。皆様ぜひお誘い合わせの上、3331へ足をお運び下さい。


3331長内

東日本大震災復興支援アートアクションを終えて

APRIL 5, 2011 2:00 AM / CATEGORY:レポート

4月2日(土)、4月3日(日)に開催した、東日本大震災復興支援アートアクション「いま、わたしになにができるのか?─3331から考える」にご来場いただいたみなさん、そして、作品・グッズ販売、ライブ・パフォーマンス、ワークショップ、トークイベント、カフェ出店など、様々な方法でこのイベントに関わってくださったみなさん、本当にありがとうございました!

二日間のイベントを通して、393,018円の義捐金をお預かり致しました。
集まった義捐金は、近日中に全て日本赤十字社に寄付いたします。

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▲(左上)ザ・プーチンズによるライヴパフォーマンス (右上)HEART MARK VIEWING(日比野克彦)ワークショップ (左下)the CRAZY ANGEL COMPANYによるライヴパフォーマンス (右下)三十三間堂プロジェクト TETTAワークショップ「十人仏の会」

開催決定から実行まで、2週間という限られた時間であったため、準備が間に合わなかった面や広報力不足があったことは否めませんが、それでもこの二日間に3331の体育館で行われた様々なアクションは、私たち3331スタッフだけではなく、一人一人の参加者、来場者のみなさんにとって、無駄ではなかったと確信しています。

このイベントの開催にあたっては、告知ページにも掲載していた通り、3331という場を開放するというのが、私たちのある種の態度表明でしたが、運営スタッフである前に一人の都心に暮らす人間であるという前提に立ち返ると、そこには様々な思いがあったのも事実です。これはおそらく、参加されたアーティストのみなさんも同じ思いだったのではないでしょうか。そしてまた、誘いをうけつつ今回は参加を見送られたアーティストの方たちもまたしかりではなかったかと想像します。

それでも、あの場所に集まり、参加者同士または来場者の方たちと、それぞれがちょっとした会話(それが作品のことでも震災のことでも)を交わしている様子を見て、私自身は上に書いたとおり、無駄ではなかったと強く思っています。

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2日(土)に開催した、原久子さん(アートプロデューサー)と永田宏和さん(NPOプラスアーツ理事長)にご参加いただいたトーク「阪神淡路大震災復興から学ぶ」では、いま色々なアート・クリエイティブ関係者のみなさんが、様々な復興支援プロジェクトをはじめているけれど、急ぐよりも息の長い持続可能な活動を目指すべきではないかとのお話がありました。そして、はじめるタイミングもそれぞれがしっかり自分で考え、その時がきたら満を持して始めればよいと。事実、永田さんがプラスアーツを立ち上げたのは、阪神淡路大震災から10年後だったそうです。

※このトークの様子は、冒頭10分が録画できておりませんが、Ustream内にアーカイブ映像を残してありますので、ぜひご覧下さい。
http://www.ustream.tv/recorded/13718120


いまはまだ、行方不明者の捜索が行われている最中ですし、津波の被災地では家の掃除や片付けを手伝ってくれるボランティアも不足しているとのこと。それぞれができることは「アートで」と考える他にも、とにかくたくさんあるのは事実です。
だからこそ、私たち一人一人が情報を精査し思考し、勇気を持ってそれぞれが行動に移してゆくということを、続けていくほか無いのではないかと思います。

原久子さんからは、帰りぎわに、こんなことをお話いただきました。
「とにかく動いてみるというのも一つ。動いてみて違うかな?と思ったら軌道修正すればいい。だから失敗をおそれず、これからもチャレンジしてほしい。」と。

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▲いわき「ターニング・ヴィジョンズ」映像制作ワークショップ作品 上映会の様子。(左)冒頭に説明をする岩井成昭さん。
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▲(左)村山修二郎さんによる、募金と交換で好きな花を持ち帰ることのできるgreen line projedct「緑の花」。現在は3331入口にて継続中。(右)かえっこバザールの様子

都内では、私たち3331でのイベントの他にも、最近は様々なチャリティイベントが開催されています。みな想いは一つでも方法は異なりますし、それに対して違和感を感じたり、たくさんありすぎてどの活動を支援したらよいのか正直よくわからないというご意見もあるかと思います。でも311前と同じように、人との出会いやきっかけは人ぞれぞれ異なるのですから、それぞれの判断で応援してゆけたらよいのではないでしょうか。

3331としても、中村ディレクターがTwitterで発表したように、7月中旬頃迄は、メインギャラリーでの催事を全て延期または中止とさせていただき、様々なアートアクションを展開する方たちへ場を開放することを決定しました。(詳細は後日発表)
他にも3331として、被災地のアート機関と連携しアクションを起こして行く予定です。まだまだ、想像図の域ではありますが、一歩一歩、進めて参りますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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▲「フリー・シェイク・ハンズ・プロジェクト」で参加してくださった、休憩中のホルモン関根さん。お疲れ様です!

なお、3331 入口正面のコミュニティースペースでは、引き続き震災復興支援のための募金箱を設置しております。
こちらは後日集計し、寄付先についても再度検討を重ね、寄付いたします。


3331おさない

「ポコラート全国公募展2011」の賞が決定いたしました!

FEBRUARY 6, 2011 9:09 PM / CATEGORY:ポコラート, レポート

今回は審査員の方々も悩みに悩まれ、まさに苦渋の選択でありました。
来場者が選ぶオーディエンス賞も順位の入れ替わるデットヒートの中、最終的には以下のような結果となりました。
この度は、新たに特別賞として千代田区長賞も設けさせていただきましたが、もっとたくさんの賞を用意したい気持ちになりました。
これは次回の課題としたいと思います。
この度は、多くの方にご参加いただき、素晴らしい展覧会になったことを参加された皆様に感謝申し上げます。

3331滝沢達史


<服部 正 賞>

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No.276 古久保憲満 「発展する未来の中国No.2」


<保坂 健二朗 賞>

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No.783 瀬尾ひろみ 「神さま」


<中村 政人 賞>

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No.1020 武田拓 「はし」


<千代田区長 賞>

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No.903 西山友浩 「日記」

<オーディエンス 賞>

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No.850 渡邊大士 「魚宴」

<オーディエンス賞トップ5>
1位 No.850 渡邊大士 「魚宴」
2位 No.517 大川誠 「まこと人形」
3位 No.355 岡田美佳 「ハーブの庭」
4位 No.339 柳翔太郎 「電車シリーズ」
5位 No.984 早川拓馬 「人権の駅」

日比野克彦クレーン・ペインティング無事終了!!

NOVEMBER 16, 2010 11:38 AM / CATEGORY:レポート

11月14日、日比野克彦 個展「ひとはなぜ絵を描くのか」のメインイベント<クレーン・ペインティング>が行われました!当初は展覧会オープンの10月30日の開催の予定でしたが、台風のため2週間延期しての順延開催となったのです。

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このペインティングのために、3331外壁面にはフレームが取り付けられ、白く大きな巨大幕が設置されました。引いて見るとその大きさはよくわからないと思いますが、ヨコ14.4m×タテ7mとかなりの大きさ!

当日、担当スタッフは朝7時半に集合し、鉄板を積んだ4トンユニック車と高所作業車(日比野さんが乗るデッキ型クレーン)の到着を待って、作業スタート。壁面や床面の養生作業などをしていると、日比野さんもまもなく到着されました。

今回のペインティングは絵筆を使うのではなく、コンプレッサーに繋いだエアガンを使用。まさに日比野さんの手となる道具なので念入りに使い方の確認や、ペンキの色味確認など、一つ一つ丁寧にチェック。すると、時間はあっという間に午前11時!

そろそろだな、と思っていたところ、今日の勝負服である<白いつなぎ>姿の日比野さんが登場し、アシスタントの3331澤田、チーム・ヒビノで記録映像を担当している芹澤さんと共にクレーンに乗り込んでいきました。

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そして、いよいよペインティングスタート!まずは青いペンキの線があれよあれよと描き込まれてゆきます。
ここで、3331のお隣にある駐車場にも急遽追加で養生をすることとなり、開始5分程で一旦休止。チーム・ヒビノのみなさんにお願いして大急ぎで駐車場に養生シートで屋根を張り、作業が終わったところでクレーンの上にゴーサインを出して、無事再開しました。

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今回のエアガンは、業界一位のシェアを誇る、アネスト岩田株式会社様にご協賛をいただいたもので、事前に幕の布地とペンキとの相性をチェックしていただいた上で挑んでいたのですが、とてもスムーズに描く事ができたようで、開始1時間でどんどん巨大幕の白地に、あざやかな色が着色されてゆきました。

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時折、画面から離れて、全体を眺める日比野さん。

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今日の勝負服、<白いつなぎ>には、展覧会の英語タイトル「WHY DO PEOPLE DRAW PICTURES?」が。

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後半の作業も順調にすすみ、足に繋がった目の信号が脳に伝わり、それが手に指令を出しているかのような図が浮かび上がってきました。

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この日の3331は、本当にイベントが盛りだくさんで、大勢の方たちがご来館されており、みなさん館内に入る前に、クレーン・ペインティングの様子をじっと見守られておられました。

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午後の休憩後は、絵筆が持ち込まれ、ここでも展覧会タイトル「WHY DO PEOPLE DRAW PICTURES?」の文字が書き込まれて行きます。

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正面から見たところ。このあと、さらに手を加え、最後にサインをして完成!

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終了後のプチインタビューは、デッキの上でおこないました。笑
「このモチーフは以前にもかいたことがあります。午前中に終わりそうだったけれど、途中、やり過ぎてから時間が意外とかかった。絵を描くってそういうものです。暗くなったから終わりします。今日は上から夕焼けがきれいにみえます。」

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途中休憩を挟みながらではありましたが、5時間におよぶ格闘の結果がこちら。展覧会会期終了の12月13日(火)まで設置しておりますので、ぜひ皆様展覧会とあわせて3331へお越し下さい!

なお、今週末からは、トークイベントが目白押しです。
詳細は関連イベントのページをご覧下さい。
http://hibino.3331.jp/event.html

ほかにも、明後日新聞の展覧会連動版が3号まで完成しております!
受付にて30円にて販売中!

チーム・ヒビノによるガイドツアーも毎週土日を中心に開催中です!
ガイドをご希望の方は、受付までお申し出いただくか、参加型作品『ハイフン』のあたりにいるスタッフにお声掛け下さい。(教育期間の皆様向け、団体ツアーも承ります!)

最後に、今回のクレーン・ペインティングに物品等のご協賛・ご協力をいただきました、企業の皆様です。本当にありがとうございます!

◎協賛:Google
◎エアガン、コンプレッサー協賛:アネスト岩田株式会社
◎水性ペンキ協賛:東洋インキ製造株式会社
◎幕布:セーレン株式会社
◎クレーン/オペレーション:三和機工株式会社

「3331アンデパンダン」スカラシップ発表!

SEPTEMBER 24, 2010 4:19 PM / CATEGORY:レポート

先日、9月19日まで開催された千代田芸術祭「3331アンデパンダン」の、スカラシップ制度により、4名の方が選ばれました。
セレクト方法は、会期中、来場者のみなさんにお配りした投票用紙の集計結果1位となった方がお一人、そして9月11日に行われた公開講評会のゲスト、いとうせいこうさん(作家・クリエイター)、保坂健二朗さん(東京国立近代美術館 研究員)と、3331統括ディレクターの中村政人がそれぞれ1名の作家をセレクトしました。

以下が、選ばれた4名のみなさんの作品とお名前になります。

●3331アンデパンダン 投票結果第一位:飯沢康輔さん
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●いとうせいこうセレクト:松岡友さん
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●保坂健二朗セレクト:小林舞花さん
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●中村政人セレクト:TETTAさん
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4名の方には、2011年4月以降、3331ギャラリーBにて展示の機会が与えられました。
この展覧会に関する進捗は、また随時ご報告致します。

今回は3331にとってはじめての試みだったにもかかわらず、多くの皆様にご出品いただくことができました。スタッフの不手際もあり、展示方法などで希望がかなわない等のご不満を抱かれた方も多かったと思います。そういった反省点を次回にいかしつつ、3331をより広くご活用いただけるよう、来年も開催したいと考えております。
また来年、多くの表現活動と出会えることを楽しみにしております!

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3331 長内


いよいよARTS FIELD TOKYOがスタート!!

SEPTEMBER 10, 2010 12:14 PM / CATEGORY:レポート

ついに3331 Arts Chiyodaでは、アートスクール「ARTS FIELD TOKYO」が始動しました。

24時間スタジオを使用できる環境で実技・講義を受講し、最終的に2011年3月に3331のメインギャラリーでの卒業展を行うプロフェッショナルアーツコースやアーツスタジオプロコースが9月3日の実技授業から開始されました。

9月6日は、佐藤直樹先生による「アートとデザインの連結方法」の実技授業が行われました。


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授業は、先生から受講生へのヒアリングをするところから始まりました。
受講生と真摯に向かい合うために必要なやりとりをされているのに、佐藤先生の丁寧さを感じました。


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アートとデザインをつなげていくことや問題点、デザインでの妥協の許さない姿勢について落ち着いた語り口調に静かな熱さを秘めたお話は、ドローイングを交えながら授業終了時間を30分近く過ぎるほどのものでした。
その熱さに受講生も真剣に聞き入っていました。


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講義後には、次回までの課題がだされました。
しかし3331に佐藤先生が主宰するASYLが入居しているので、3331にスタジオのある受講生とすれ違えば課題について問いかけるとのこと。

受講生としても24時間アートだけのために思考して動いていなければならない、気が抜けない日々ですね。

少数精鋭の授業は、一人一人の目的や目標、環境を理解しながら進める、最高の環境です。

実技を受講できて、スタジオも使えるプロフェッショナルアーツコース、アーツスタジオプロコースの受講生は、まだまだ募集中ですので興味のある方は是非お問い合わせください。

http://artsfield.jp/

3331 佐々木浩一

小野庄一さんによる展示、百歳王写真美術館「笑顔の力」

AUGUST 22, 2010 4:26 PM / CATEGORY:レポート

現在展示室で開催中の「3331 Presents Tokyo : Part2」に参加している写真家・小野庄一
さんの展示が、読売新聞に取り上げられました!

●読売新聞8月20日の記事はこちら
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20100820-OYT8T00160.htm

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展示会期も残すところあと1週間ですが、週末の8月28日(土)、29日(日)は、展示エリアに写真スタジオを用意し、お年寄りのみなさんの写真撮影を承ります。
ご来場の際には、ぜひご利用下さい。
 ↓↓↓

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■百歳王写真美術館主催:年寄り特化!「笑顔の力」写真館)
日時:2010年08月28日(土)、29日(日)両日ともに、12:00-18:00
場所:「笑顔の力」展示室内
撮影料:75歳以上2,000円、74歳以下3,000円。プリント代別。
予約不要、当日受付のみ

自慢して見せられる飛び切り素敵な自分の笑顔写真を撮りませんか?
気楽で手軽な、高齢者に特化した写真館。
普段着でも正装でも、自分らしい姿でご来場下さい。
撮影は、太陽賞受賞写真家・小野庄一が担当します。
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3331 長内

3331 Arts Shop オープン!

JULY 25, 2010 8:00 PM / CATEGORY:レポート

3331Arts Chiyoda 1階ラウンジの奥に3331 Arts Shopが6/26よりオープンしています。


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かえるステーション 藤浩志さんのグッズや、


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展覧会出品作家の作品集、ポスター、3331オリジナルの図録やポストカード等を販売。


IMGP2578-1.jpgのサムネール画像


今後も発展を続けていきます。
アーカイヴを併設したラウンジで寛いでいただき、じっくりと商品を選んでいただけます。
フリースペースですのでお気軽にどうぞ!

韓国アート事情レポート

APRIL 23, 2010 4:57 PM / CATEGORY:レポート


3331 Arts Chiyodaのコーディネーターによる、1週間の韓国旅行レポートをお届けします。
まずは、ソウル市内の最新アート/デザイン系スポットをエリアごとにご紹介。


●景福宮(キョンボックン)を挟む東西エリアへは、とにかく行くべし。

景福宮といえば、世界遺産にも登録されている観光スポットですが、その東側の三清洞(サムチョンドン)エリアには、韓国随一のギャラリー街が広がっています。中でもArtsonje Centerは、もっとも大きく、常に国内外の見るべきアーティストを紹介し続けている注目のアートセンターです。

その他、2007年にオープンしたMONGIN ART CENTERや老舗のKUKJE GALLERYPKM GalleryARARIO GALLERYは、ソウルに行った際にはなにはともあれ訪れてみてください。周辺には他にも、韓屋をリノベーションしたギャラリーや小規模ギャラリー、おしゃれなカフェなどもたくさんあります。

一方、景福宮の西側のエリア通義洞(トンウィドン)にも、スペースやギャラリーがいろいろあります。
特に気になったのは、保安旅館という日帝時代からあった旅館を改造したアートスペース。
私が行った際には残念ながらお休みで、中を見る事はできませんでしたが、こんな感じのようです。
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元旅館を改装したアートスペース


ここは2006年まで旅館として使われ、2007年以降、不定期で写真展等が行われきたそうですが、この春からはより活動が増えるよう。
再開発があちこちで進行中のソウルで、この古い建物をあえて残し、アートの場として使っていく。今後どのような企画を展開をしていくのが、とても気になります。
そのすぐお隣には、2003年から活動を継続中の若手アーティストのための展示スペースBrain Factoryがあり、その角を左に折れると、古本屋Gagarinやカフェmk2、gallery FACTORYなどのおしゃれなスポットが並んでいます。
また、この辺りの細い路地を入っていくと、韓屋の家並みの中にリノベーションした小さなギャラリー(またはデザイン事務所?)のようなものも見つけられ、歩いているだけでも楽しいです。
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若手アーティスト、リ・ヒョクチョンの展覧会を行なっていたBrain Factory


●エッジなものは弘大(ホンデ)から上水(サンス)へ

美術学部が有名な弘益大学のある弘大エリア(3331ディレクターの中村政人もこの大学院に留学していました!)。
以前から、焼き肉屋さんに居酒屋、カフェやブティック、クラブにライブハウスと、若者文化の街として有名ですが、有名美術大学のお膝元ということもあり、街を歩くと、至る所に壁画やクリエイティブな雰囲気を見つけることができます。90年代末にソウルに誕生した4つのオルタナティブ・スペースのうち、サムジー・スペース(昨年閉館)とLOOPがこのエリアのアートを牽引してきましたが、他にも2007年KTという韓国の企業が運営する複合文化施設SangSangMadang(サンサンマダン)がオープンし、地元の若手作家をフィーチャーしたアニュアルのグループ展などを開催しています。
さらに、昨年11月、ソウル文化財団が若手作家の展示および製作スタジオとして利用可能なSeoul Art Space_SEOGYOもオープンさせました。このSeoul Art Spaceは現在市内に6カ所オープンしており、年末までにさらに4つほどオープンする予定だとか。(このSeoul Art Spaceについては、レジデンス事情でまとめて後日詳細を書きます。)
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Seoul Art Space_SEOGYO展示スペース


と、ここまでを見ると、やはり弘大は面白いことがどんどん起こっている街なのですが、
どうも最近では不動産賃料の高騰のため、小さくて意思のあるお店は少しずつホンデのメインエリアから遠ざかっているようです。
特に地下鉄6号線上水駅の近くに、面白いお店が集まってきているのだとか。たとえば、音楽家のオーナーが中心となって酒造工場だった建物をリノベーションし、1月にオープンしたばかりの「Anthracite(無煙炭)」。
現在は建物の2階が広々としたカフェスペースで、若いアーティストのグループ展等も行っているのですが、1階もまもなくギャラリーとしてオープンさせるのだとか。サイトがないので、一般の方のブログに掲載されている写真をご覧ください。

他にも、今年3月にオープンしたTHE BOOK SOCIETYは、まだ20代と思われるキュレーターと映画を学んだパートナーとが2年前に立ちあげたインディペンデント出版社media busが運営するお店です。この「インディペンデント出版社」という言葉が聞き慣れず気になっていたのですが、二人に尋ねてみると、日本でいうところのZINEのことだとか。ZINEにしてはページ数も多く、おもしろいデザインや装丁の本が充実しており、更に尋ねてみると、やはり印刷費が日本の半額以下であることと、韓国の場合、個展だとしても展覧会助成金が潤沢に貰えるので、カタログを作る予算も大抵捻出可能だとのこと。このお店では、書籍の企画から行うオリジナル出版物のほか、美大生の展覧会本から著名アーティストの展覧会カタログやローカルなアートプロジェクトのドキュメントブック、海外の雑誌まで購入可能です。
また、小さなスペースではありますが、トークイベント等も開催しています。彼ら、昨年に続き今年もZINE'S MATEに参加予定だそう。

ちなみにお店の看板▲マークは、アムステルダム在住の韓国人グラフィックデザイナー、キム・ヨンナさんによるもの。彼女がアートディレクターを務めるデザイン系雑誌「GRAPHIC」は、韓国でおそらくいま一番かっこいい雑誌ではないかと思われます。韓国語と英語のオールバイリンガルで、日本でもネットから購入可能です。
インディペンデント出版は、英語だとSelf Publishingですが、なんだか今韓国で流行のようにもなっているみたいです。
先にも書いたように安価で印刷できることも関係しているのでしょうが、見た目のデザインはかっこ良くても、本としての内容は大した事がない、というものも多く生まれているのを嘆く人もいました......。
いずれにしろ、5年前のソウルではアート系書店さえ皆無に等しかったのを考えると、変化のスピードに驚くと共に、20代後半の世代が色々なシガラミから解放されてがんばっているのかな?という感じでした。


●新しいアートスポットの誕生!?

梨泰院(イテウォン)といえば、ソウルの外国人街として有名で、通りには多くの多国籍レストランが立ち並び、道行く人々も韓国人よりも外国人の方が多い。更にはゲイタウンとしても有名、というちょっと変わった街です。なにやらそこが、次のアートスポットになりそうな予感です。

POST POETICS
元々グラフィック・デザイナーとして活動していたJowanさんという方が3年前に立ち上げたショップ。同じ建物の2階には大人のおもちゃショップが入っている一見怪しげなビルですが、POST POETICSに一歩入ると、なんとも心地よい空間がひらけます。笑  きれいにレイアウトされた色とりどりのかなりコアな雑誌や書籍、CDやDVD、植木の緑と壁の白、とにかくセンスが良いなぁと思いました。日本では入手困難な雑誌も取り揃えてあります。昨年に続き、今年もZINE'S MATEに参加予定とのこと。

○SPACE HAMILTON
2009年10月に「ハミルトン中古家具店」を改造してオープンしたスペース。1階と2階が10m×10m程度のスペースで、階段の踊り場の奥にも小さなスペースがあり、私が訪問したときにはそこでも展示をしていました。ホワイトキューブでもオルタナティブ・スペースでもなく、ジャンル間の融合を標榜しています。パッと見はかなり型破りな雰囲気ですが、設立したのは、桂園(ケウォン)デザイン芸術大学。アーティストとしても有名なホン・ソンミ教授がディレクターを務め、キュレーターはSound Effects Seoul等を企画しているヤン・ジユンさん。オープン以来実験的なプログラムを行っています。またその仲間たちで作っているウェブサイト「podopodo.net」も、批評やインタビュー、討論会の記事など、興味深いコンテンツがバイリンガルで並んでいます。
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SPACE HAMILTON外観
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準備中のSPACE HAMILTON展示室


ccul
ななんと、先週4月16日にも、梨泰院に新しいスペースがオープン。その名もccul(꿀:蜂蜜の意)。カフェ、ラウンジ、バーと展示空間も備えた場所で、先日の六本木アートナイトでも巨大な造花や色とりどりのプラスチックカゴを使った作品を展示していた大御所チェ・ジョンファさんがオーナー。一方、INSAアートスペース(Arts Council Koreaが運営)のキュレーターとして活躍していたキム・ヒジンさんが、この春、老舗オルタナティブ・スペースpool(풀:草の意)のディレクターに就任(poolも90年代末に誕生した4つのオルタナティブ・スペースのうちのひとつです)。以前からクギ洞というエリアにあったpoolの建物をリノベーションし、同じ日にリニューアルオープンを迎えたのですが、彼女がここcculの共同キュレーターも務めており、今後2年間、cculの中に「ccul pool」という場所も運営していくとのこと。

上記3件はどれもほど近い距離にあるので、ソウルに行かれる方は、ぜひあわせてチェックしてみてください。


韓国は大統領制なので、トップが変わるとその下で働く人たちが全て変わる、ということが起こります。
そして学閥というのがまたすごい。日本にももちろんありますが、それ以上に色々なところで影響を与えているようです。
また、国や市の文化予算は日本の7倍?もあり、伝統芸能からコンテンポラリーまで、様々な助成金や機関が充実しています。特にここ数年はソウル市と京畿道の文化予算がものすごく、とにかく箱ものの整備とそこでのプログラム予算が驚くばかりの金額です。

次回は、そんなソウル市と京畿道が作ったいくつかのレジデンス施設のほか、アーティスト・イニシアティブで地域に根ざした活動を行っている機関をいくつか紹介します。

3331 長内綾子

Insideout/Tokyo Project

APRIL 2, 2010 12:51 PM / CATEGORY:レポート

日本の各地で精力的に活動するアートコミュニティやアーティストを取り上げて、東京と結ぶ架け橋を作る「Insideout/Tokyo Project」。第一回目となる今回は9地域を紹介し3月14日から展示とイベントを行っています。展示は3331 Arts Chiyodaの正面玄関を入ってすぐのスペースで、招聘した団体の活動がファイル資料や映像でゆっくり閲覧できるようになっています。座り心地の良い椅子で休憩しながら地域のアート事情を入手できる展示になっています。

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3月14日のオープニングでは秋田出身のリーダー率いる「アラゲホンジ」が民謡ロックとパフォーマンスで会場を沸かせました。各地の民謡を融合させるスタイルはまさにInsideoutの音を具現化しているよう。

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Youtube : https://www.youtube.com/watch?v=A-O25dxW4HQ

3月20日は地域からおいしい食材を集めての交流パーティー。各団体の代表者と直接交流ができる場となりました。お酒と食べ物が食べ放題!これは食のInsideout、すばらしい。

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3月21日は各団体の活動紹介。代表の方から言葉を直接聞くのはより活動の真実味が見えてきます。日本各地の元気な活動報告を聞いていると勇気がわいてきます。

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イベント最終日となる3月22日は今後のInsideout/Tokyo Projectの可能性についてディスカッションが行われました。9地域の代表者に加え、3331統括ディレクター中村政人/東京アートポイント計画ディレクター 森 司/慶応大学理工学部教授 熊倉敬聡氏/文化庁芸術調査官 野口玲一氏/アーティスト 藤浩志氏、さらに熱心なオーディエンスを迎え、示唆に富んだ意見交換が行われました。そこから見えてきたものは、東京という場所と各地方が結びつくための今後の新たな展望であり、日本の社会全体の新しい動きのように感じたのでした。Insideout/Tokyo Projectは今後も新たな活動を紹介し、日本各地を結ぶプロジェクトとして大きなムーブメントとなっていくことでしょう。

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Insideout/Tokyo Project : http://insideout3331.org/

3331 滝沢達史

ななチャン

MARCH 28, 2010 10:01 PM / CATEGORY:レポート

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今日は、各方面メディアでも紹介されて話題になっている「なないろチャンネル」(通常ななチャン)をご紹介。

秋葉原駅前のパーツショップが並ぶラジオセンタービル4階 401号室を会場に繰り広げられているなないろチャンネル(通称:ななチャン)。全国の芸術系学生の様々なアイデアをリアルタイムで発信する、一風変わったパーソナル放送局である。とくに3月14日〜3月28日の期間は、3331Arts Chiyoda 2階 203をサテライト会場として使用し、多岐にわたる活動をアピールした。

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14日の3331オープニングの夜に開催されたオープニングナイトイベント「FRAGMENT THEATRE」では、段ボールで制作された"7CH"の巨大サインが突如ステージから現れ、そのまま現場からのライブ中継が行われた。また3月27日、28日の週末に開催された" BAR☆Time Line"ではタイトル通り、薄暗い空間にバーカウンターが設置され、なんと総勢77人の出演アーティストによるパフォーマンスが咲き乱れた。

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ななチャンは、Ustreamのライブ中継、Twitterでの観客からのリアルタイムな意見交換など、あたらしいメディアをフル活用した場づくりとプログラムを自主管理、企画制作する新しいカタチの放送局である。芸術系の学生による奇抜な企画立案とアイデアの共有、建築系の学生によるさらなる構築的な空間とプログラムの設計、メディア系の学生にようリアルタイムにコール&レスポンスができるWEB構築、オペレーション作業の絶妙なバランスから運営が成り立っているように推測される。

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運営メンバー、3331ディレクターの中村政人、そして注目のななチャンを視察中の村上隆氏


注目したいのが、3331で203のスペースを演出する膨大な数の段ボール。全国7つのエリアに活動を同時多発的につないでいくという"ななチャン"のコンセプトの通り、いつでもどこでも移動可能なオリジナルデザインの段ボールを空間設計に採用している。企画者、制作者、出演者それぞれの表現がぎっしり詰まった手作り放送局は、積極的に自ら場をつくり、発表し、発信することに成功し、スタートすることができたという点においては、いわゆる"学生"の境界を超えたこととして賞賛したい。放送局とはいえ、マイクの前にいるDJだけではなく、その場でパフォーマンスをする参加者、会場やUstreamでライブ映像を観ているオーディエンス、すべてが1つの場をもって意見を共有し、新しい事がはじまる感覚が漂っているななチャンは、もはや、放送局というカテゴリーでは到底おさまり切らない。ななチャンのつくりだす空間とクロスメディア構築は、これからのアートの現場での新しいコミュニケーション構造のあり方を示唆しているのかもしれない。

坂野充学


なないろチャンネル→ http://nanachan.tv/

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