先日、ポコラート全国公募展vol.3が無事終了いたしました。
多くの方に足をお運びいただき、本当にありがとうございました。
さて、今年のポコラート全国公募展では、これまでの作品応募に加え、ワークショップ企画の募集を行ないました。
大月ヒロ子さんと藤浩志さんを審査員にむかえ、応募企画の中から選出された4つのワークショップを展覧会期中に実施!
今回のレポートでは、会期前半に行なった2つのワークショップの模様をご報告します。
1つ目は、2012年12月23日(日)実施の、ゆにここ(鈴木さとみさん+鈴木淳也さん)企画による『新しい自分に出合う! ブラインド アート ワークショップ』です。
企画者のゆにここのお2人。鈴木さとみさんと鈴木淳也さん、ご夫婦のアートユニットです。
内容は、視覚に頼らずに作品制作を試みるというもの。まず紙ねんどを材料に、アイマスクをつけた状態で制作を体験し、その後30分程をかけて本格的な作品制作を行ないました。参加者同士が2人1組になり、1人がアイマスクをつけて制作、もう1人がサポートします。
制作する人(アイマスクをつけた人)の希望に合わせて、素材を探したり、色などの情報を伝えたり。
完成した作品と、参加者のみなさん。
制作後は、まずアイマスクをつけたままで鑑賞。
アイマスクをとったときには、自分のイメージとは違った方がほとんどだったようですが、「さわって鑑賞するとすごくおもしろい作品があった」、「視覚と触覚の中間にあるような作品ができた」など、様々な感想が出ていました。
視覚を制限することで、触覚を始めとした感覚が普段よりも意識されるとともに、相手に伝わりやすい表現を試行錯誤しながら、自然とコミュニケーションが活発になるワークショップでした。
2つ目は、2012年12月24日(月休)実施の、穂積一樹さん企画による『LIFE×LIVE』。列車の運行管理に用いられる線図「ダイヤグラム」を活用したワークショップです。
穂積さんは鉄道員のコスチュームで登場!
穂積さんは、実際の電車の時刻表をもとに24時間分のダイヤグラムを制作するほどの鉄道愛好者。
ダイヤグラムをもっと身近に感じてもらうきっかけにしたい、と企画したそうです。
参加者は、自宅から会場の3331までの道のりを思い出しながら、経路とそれにともなう時間経過を記入します。
縦軸が場所、横軸は時間です。
行きの道のりができたら、3331からの帰り道のダイヤグラムも作成。途中でスーパーに寄って買い物をする等の予定も盛り込みながら作成します。
過去(行き)と未来(帰り)のダイヤグラムができました。
参加者のみなさんが制作したダイヤグラムについてコメントする穂積さん。
場所を表す縦軸の幅は、実際の距離に関係なく作者が自由に決められるので、同じ経路を表していても、人によって異なって見えるのがダイヤグラムのおもしろいところ!
場合によっては、自動販売機を一つの通過場所として記入しても良いですし・・・、と穂積さん。ダイヤグラムの試みはまだまだ広がりそうです。
日常生活を様々な方法で表してみることで、普段は通り過ぎていたり、気付かなかったような新たな側面が見えてくることが発見できました。
終了レポート 〜ワークショップ編 その2〜 では、会期後半に実施した2つのワークショップ『トバシ』『花を咲かせましょう』をご報告します!