海外アーティストが3331 ART FAIR 2019に新しくもたらしたもの

JULY 3, 2019 4:58 PM / CATEGORY:AIR3331

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毎年アーツ千代田 3331で行われる3331 ART FAIR は国内外からアートマーケットやアートコミュニティが集まって開催しており、3331の館内地下から屋上までを使用し3331の総力を挙げたアートフェアになっています。
今年開催された3331 ART FAIR 2019は今までよりもさらに国際的な規模での開催になりました。
AIR 3331の滞在作家でもあったエラ・バティ(2019年滞在)、チュン・シュン・ラン(2018年滞在)、3331からの推薦作家として台湾出身の写真家安木(AINWOODS)、共にカナダ出身のユニス・ルックパトリック・クルーズとのコラボレーションは3331 ART FAIRの国際的な存在感を高める重要な要素となりました。

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オーストリア出身のエラ・バティは現在オランダを拠点として活動しています。3331 ART FAIRでは過去の作品とともにAIR 3331滞在中(2019.01.24〜2019.03.20)に館内の外神田スタジオにて完成させた作品を展示しました。マルチメディアアーティストとして活動する彼女の映像作品は自らが描いた抽象的なスケッチ、詩や人工植物を映像のセットとして用い、象徴的で非現実的な世界を表現しています。

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毎年のアートフェアの目玉の一つである1階のメインギャラリーでは国内外からのキュレーターや3331スタッフ達が選んだ推薦作品が見られます。
今回このメインギャラリーではAIR 3331の滞在作家であり、台湾出身の作家チュン・シュン・ラン(2018.01.05〜2018.03.29滞在) の作品も展示されました。
ランは彼の作品コレクションの中から"Lockdown Universe"シリーズ内の2枚の写真を展示しました。これら一連の作品は彼の忘れられない子供の頃の記憶からくる彼の世界観を表しています。

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3331から推薦作家である台湾の写真家安木はUNKNOWN ASIA 2018 にて作家デビュー後、今回のアートフェア参加となりました。彼の写真の中でダンスをする色鮮やかな女性は境界の無い愛を表現しています。

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カナダのバンクーバーに拠点を置くキュレーター、原 万希子からの推薦作家であるユニス・ルックとパトリック・クルーズの作品もメインギャラリーで展示されました。ユニスは滋賀県信楽にある滋賀県立陶芸の森アーティスト・イン・レジデンスに滞在しながらも東京にも拠点を作り活動をしました。アートフェアでは彼女がレジデンス滞在中に信楽の自然と独特で伝統的なやきものから着想を得て制作した立体作品を展示しました。
一方で広いスペースをダイナミックに使い、荒々しいタッチの作品が特徴のパトリックは今回のアートフェアの為に彼の多くの作品から"子供が創ったものを模倣した作品"を中心に選び、会場に合わせた規模の展示になりました。彼の普段の作品よりも小さい規模の展示でしたが、作品が持つ熱量が失われる事なく、パトリックの作品を東京で触れられる初めての機会となりました。

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アートフェア期間中、ロンドンで活躍中の画家近藤正勝、チュン・シュン・ラン、ユニス・ルック、パトリック・クルーズ、安木によるアーティストトークが開催されました。
アーティストトークでは海外でアーティストとして生活する方法をテーマに作家達のリアルな海外での体験が語られました。
3331アートフェア期間中に初めて開催された海外作家によるアーティストトークはたくさんの方々に興味を持っていただき、盛況のうちに終了しました。

3331 ART FAIR 2019は様々な要素を持ち合わせたアート作品の展示販売だけでなく、国籍やジャンルを超えてアーティスト、コレクター、キュレーター、オーディエンスの間でのつながりの場となりました。

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AIR 3331 オープンコール 新規参加者募集中!
応募対象期間:2019年9月2日(月)〜 2020年5月31日(日)
応募期間:2019年5月3日(金) 〜 2019年8月5日(月)
詳細はこちら:http://bit.ly/2Z9QGfS

AIR 3331参加アーティスト紹介〜ホイ・セリーヌ・スー・ロクさん密着!〜

SEPTEMBER 25, 2018 5:20 PM / CATEGORY:AIR3331

現在、参加者募集中のAIR 3331オープンコールのレジデンスプログラム。
神田・秋葉原・御茶ノ水周辺、東京の中心に位置するAIR 3331では、文化やアート、さらには地域の人々とのふれあいを軸に、作品制作やプロジェクトの可能性を広げることのできる場です!
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 今回は、2018年6月2日から2018年7月13日の期間、AIR 3331のプログラムに参加した香港人アーティスト、ホイ・セリーヌ・スー・ロク(Hui Serene Sze Lok)さんの活動をご紹介します!
 セリーヌさんはいったいどのような6週間を東京で過ごしたのでしょうか?
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 セリーヌさんの活動期間は6週間。この42日間の期間中にセリーヌさんは、錦町スタジオで同時期に滞在していた作家たちとのグループ展、アーツ千代田 3331館内ラウンジにて、個展を開催しました。
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 セリーヌさんはAIR 3331到着後すぐに錦町スタジオにて制作とリサーチを開始。リサイクルショップの骨董品や、フリーマーケットのガラクタなどに興味を持ち、東京の蚤の市を散策して回りました。そして集められファウンド・オブジェクトの数々を使用して小さな実験を行い、日々制作のアイディアを貯めて行きました。
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 また、同時期に到着したレジデンスプログラム参加中の作家たち(ジャクリーンさん、シャノンさん、マオさん)と非常に強いつながりができたことにより、自主的にグループ展を開催。展示はオーストラリア、香港、全く違うバックグラウンドを持った4人が英語でコミュニケーションをとりながら共同し制作しました。

その後、外部の団体が運営するCanvas Artist Talkというイベントにて作品に関するプレゼンテーションを行い、過去に行った様々なインスタレーションを披露。セリーヌさんの作品は、まるで星屑のように空間に散りばめられたファウンド・オブジェクトが、宇宙の波打ち際に打ち寄せられたかのような静けさで、時を失いながらその場に滞留し、横たわっている、そんな情景です。
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To those who dwell in realms of day, Installation, 2017 (Photo: Willem Mes)

 滞在の最終週には、レジデンスの最後を飾るセリーヌさんの個展『Words unsaid, then forgotten (語られなかったコトバたち、そしてそれを忘れゆく・・・)』が、アーツ千代田 3331館内のラウンジスペースで開催されました。
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展示にはたくさんの国内外の作家、キュレーターの方々が足を運び、セリーヌさんの交友範囲がレジデンス滞在中に大きく広がったことを実感しました。
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 窓がある展示空間に強くこだわりを持っていたセリーヌさん。白く表示を削り取られた地球儀とそれに投影される淡いビーチの色とスカイブルーが非常に美しいインスタレーションは、まるで地球が全ての大陸を失ってしまったかのようにも見えました。
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 また、天井には展示のタイトルでもある「Words unsaid, then forgotten」など、謎めいたコトバを蛍光灯に取り付けて密かに配置された作品があり、気づいた人は驚きを持って眺めていた様子でした。
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滞在の最後まで制作を続けたセリーヌさん。香港への帰国後は、アーティストとして活動する傍ら、大手ギャラリーでのコーディネート業務へ携わるとのこと。忙しい中で、大きな成果を残したセリーヌさんの活躍をAIR 3331は今後もフォローアップしていきたいと思います。
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セリーヌさんのサイトはこちら▶︎https://www.szelokserene.com
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 レジデンスプログラムでの活動や過ごし方はクリエーターによってさまざまですが、普段とは違った環境に身を置くことで、新たな視点や関係が生まれ、作品やプロジェクトが予想外の方向に発展する・・・
そんな展開が期待できるのもレジデンスプログラムの醍醐味のひとつ。
自分一人では見えなかったものが見えてくる、その過程や試みをほかのクリエーターたちやアーツ千代田 3331スタッフと共に楽しんでみませんか?
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AIR 3331 オープンコール 新規参加者募集中!
応募対象期間:2019年4月1日(月)〜 2020年3月27日(金)
応募締切:2018年9月28日(金)
詳細はこちら: http://bit.ly/2KDSZ7t
AIR 3331吉倉

〜AIR 3331参加アーティスト紹介〜キム・トーガソン・クランボーグさん密着!〜

JULY 30, 2018 7:55 PM / CATEGORY:AIR3331

現在、参加者募集中のAIR 3331オープンコールレジデンスプログラム
神田・秋葉原・御茶ノ水周辺、東京の中心に位置するAIR 3331では、文化やアート、さらには地域の人々とのふれあいを軸に、作品制作やプロジェクトの可能性を広げることのできる場です!
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 今回は、2018年4月27日から2018年5月24日の期間、AIR 3331のプログラムに参加したデンマーク人アーティスト、キム・トーガソン・クランボーグさんの活動をご紹介します!
 キムさんはいったいどのような1ヶ月を東京で過ごしたのでしょうか?
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 キムさんの活動期間は約1ヶ月。
このわずか28日間の期間中にキムさんは、アーツ千代田 3331館内外神田スタジオ(B108)にて、3331の廃材置き場で入手できるダンボールを素材として実験的な制作をおこないました。その制作のスピードは凄まじいもので、キムさんの長年のアーティストとしての経験を反映するように、室内のインスタレーションは日々ダイナミックに進行していきました。
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また毎日の制作の傍、キムさんは地域のイベントにも参加。アーツ千代田 3331にて毎年開催されている、アーティスト・日比野克彦さんによるコミッションワーク、『明後日朝顔プロジェクト』の朝顔のための土作りイベントに、早朝より地域の人たちに混じって参加したキムさん。日比野さんやイベント参加者の方々と土作りや片言での会話を楽しんでいました。
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造形作家であると同時に、キムさんはノイズミュージシャンとしての一面があります。日本ではボリス、ボアダムスなどをはじめとして多くのノイズバンドが活動しており、キムさんは関西と関東を行き来しながら様々なライブを体験していました。
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過去にはエチオピアのアディスアベバのAIRプログラムへの滞在を行っていたキムさん。その際にダンボールがどこの都市にもたくさんあることに気づいたそうで、その頃より制作の素材にダンボールを用いているとのことです。キムさんは数々の都市を旅しながら、その都市空間の中の建築物を写真に撮影し、それをフォトショップで加工してプロジェクション映像にするというシリーズ作品の制作を現在まで行っており、AIR 3331でも日本の都市空間を歩いて集めた写真から、都市のコラージュを作り出していました。
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様々なメディアの作品を同時に制作し、それを外神田スタジオの空間にて一つのインスタレーションに組み合わせたキムさん。この空間の制作についてはクルト・シュヴィッターズのメルツバウに影響を受けているとのことを教えてくれました。
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プログラムの最終週には、個展とアーティストトークを開催。アーティストトークには数多くのオーディエンスが訪れ、キムさんのこれまでの活動について耳を傾けていました。一ヶ月で非常に大きな成果を残したキムさん。デンマークへ無事帰国後に「モーニングコーヒーを飲みながら自宅の庭に座っています。」というお手紙をくれたキムさん。現在はデンマークの自宅で大好きな猫たちとくつろいでいるのではないでしょうか。
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レジデンスプログラムでの活動や過ごし方はさまざまですが、普段とは違った環境に身を置くことで、新たな視点や関係が生まれ、作品やプロジェクトが予想外の方向に発展する・・・
そんな展開が期待できるのもレジデンスプログラムの醍醐味のひとつ。
自分一人では見えなかったものが見えてくる、その過程や試みをほかのアーティストたちやアーツ千代田 3331スタッフと共に楽しんでみませんか?
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