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ななチャン

MARCH 28, 2010 10:01 PM / CATEGORY:レポート

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今日は、各方面メディアでも紹介されて話題になっている「なないろチャンネル」(通常ななチャン)をご紹介。

秋葉原駅前のパーツショップが並ぶラジオセンタービル4階 401号室を会場に繰り広げられているなないろチャンネル(通称:ななチャン)。全国の芸術系学生の様々なアイデアをリアルタイムで発信する、一風変わったパーソナル放送局である。とくに3月14日〜3月28日の期間は、3331Arts Chiyoda 2階 203をサテライト会場として使用し、多岐にわたる活動をアピールした。

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14日の3331オープニングの夜に開催されたオープニングナイトイベント「FRAGMENT THEATRE」では、段ボールで制作された"7CH"の巨大サインが突如ステージから現れ、そのまま現場からのライブ中継が行われた。また3月27日、28日の週末に開催された" BAR☆Time Line"ではタイトル通り、薄暗い空間にバーカウンターが設置され、なんと総勢77人の出演アーティストによるパフォーマンスが咲き乱れた。

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ななチャンは、Ustreamのライブ中継、Twitterでの観客からのリアルタイムな意見交換など、あたらしいメディアをフル活用した場づくりとプログラムを自主管理、企画制作する新しいカタチの放送局である。芸術系の学生による奇抜な企画立案とアイデアの共有、建築系の学生によるさらなる構築的な空間とプログラムの設計、メディア系の学生にようリアルタイムにコール&レスポンスができるWEB構築、オペレーション作業の絶妙なバランスから運営が成り立っているように推測される。

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運営メンバー、3331ディレクターの中村政人、そして注目のななチャンを視察中の村上隆氏


注目したいのが、3331で203のスペースを演出する膨大な数の段ボール。全国7つのエリアに活動を同時多発的につないでいくという"ななチャン"のコンセプトの通り、いつでもどこでも移動可能なオリジナルデザインの段ボールを空間設計に採用している。企画者、制作者、出演者それぞれの表現がぎっしり詰まった手作り放送局は、積極的に自ら場をつくり、発表し、発信することに成功し、スタートすることができたという点においては、いわゆる"学生"の境界を超えたこととして賞賛したい。放送局とはいえ、マイクの前にいるDJだけではなく、その場でパフォーマンスをする参加者、会場やUstreamでライブ映像を観ているオーディエンス、すべてが1つの場をもって意見を共有し、新しい事がはじまる感覚が漂っているななチャンは、もはや、放送局というカテゴリーでは到底おさまり切らない。ななチャンのつくりだす空間とクロスメディア構築は、これからのアートの現場での新しいコミュニケーション構造のあり方を示唆しているのかもしれない。

坂野充学


なないろチャンネル→ http://nanachan.tv/

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