3331 STAFF BLOG > ふくしまの声を紡ぐ〜 PRAY+LIFE 制作の冊子、ただいま配布中!

ふくしまの声を紡ぐ〜 PRAY+LIFE 制作の冊子、ただいま配布中!

JULY 15, 2011 6:35 PM / CATEGORY:日記

praylife01.jpg

先日7月10日(日)まで、3331メインギャラリーにて開催していた東日本大震災復興支援「Arts Action 3331」にもご参加いただいた、いわき市在住の画家/デザイナー、藤城 光(ふじしろ・ひかり)さんが立ち上げたプロジェクト「PRAY+ LIFE(PRAY for a future + LIFE is coming back)」制作による、11人のいわき市民へのインタビュー冊子を、本日より3331にて配布開始しました。

praylife02.jpg

ふくしまの声を紡ぐ
3.11、福島県にいた。
変化した日常は日々何かを突き付け、
その中で1人1人が精一杯生きているのを感じ、
住人としてその姿を少しでも残しておこうと思った。
多様な価値観。それぞれの人生の選択。1つ1つの声。
小さな小さなことかもしれない。
でもそれらすべては、未来の欠片でもあり、
いつでも、どこにでもおこりうる出来事でもある。


3.11。私が住む福島では、地震、津波、そして原発事故が起こり、一瞬にして姿を変えた日常は、日々、何かを突き付けました。
そして、様々な人が様々な想いで立ち、事情、環境、情報源、家族、友人など、数えきれないものが重なり入り組んだ中に私たちが生活していることを感じました。そこには、何が正しくて何が間違っているのかといった理論や判断を越えたところにある、人の生きる姿そのものがありました。

私は、時間とともに消えてゆく体験や想いを少しでも記録として残していこうと思いました。
出来る限り同じ人間としての顔が見える形で残したい。そう思い、個人への聞き取りをし、1人1つの話という形式で残していくことを始めました。

もちろん、聴くことが出来る内容も伝えられる事も物事の一端でしかありませんし、ほんの僅かでしかありません。誰かが傷ついてしまうこともあり、そのことに対する気持ちの揺れは消えません。もう忘れたいと言う方もいます。それでも形にすることにしたのは、出会う一人ひとりがままならない中であっても魅力を放っており、存在そのものが力であるということ、それが未来へ続く今を作りだしているようにも感じたからです。

またこれは、いつでもどこにでも起こりうることでもあり、福島在住の一生活者の視点で残す事で何かの参考にもなればとも思います。

お話下さった方々の気持ちに心からの感謝をするとともに、これらの声が、これからの日々に繋がっていくことを祈ります。

藤城光

---

還ってくる未来のために
-藤城光のイマージュの手紙

                港千尋

学者は言う―時計の針は戻せないと
そうだろうか、もしそうなら光は過去へと戻れない
ならば見つけよう、花びらと瓦礫のあいだに書かれた
未知の言葉を。

想起の「時」を引き受け、いまひとたびの希望を
見つけよう。
細部に宿る色のなかに
波の飛沫に
瞳の底に

---


昨年より3331地下の、AFTスタジオコース利用者でもある藤城さんは、現在も東京といわきを往復しつつ、週に一度は時間をみつけてインタビュー撮影を行っているそうです。こういった活動が長く続くよう、3331としても応援してゆけたらと思っています。

今週末の THE TOKYO ART BOOK FAIR 2011 会期中は、3331 GALLERY 前に臨時出店中のショップで配布しております。(TAKE FREEです!)
その後も、館内にて配布予定となっておりますので、ぜひお手に取ってみてください。

3331 おさない

PREV  |  NEXT

Recent Post

Category Archives

Monthly Archives