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『3331 TRANS ARTS展』作品紹介(Part.1)

NOVEMBER 3, 2012 8:06 PM / CATEGORY:日記

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1Fメインギャラリーでは『3331 TRANS ARTS展』を開催中です。
アーティスト、デザイナー、建築家、研究者などなど、
出展者の顔ぶれからもわかるように、本展のテーマは"TRANS=超える"。

本展を楽しんでいただくためにも、
展示作品についてここでレポートさせていただきます!

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まず、展示会場入口に展示されているのは
参加型表現集団「wah document」のこれまでの活動。
彼らは「何かおもしろいことをしよう!」と、アイデアを募ります。
そこで生まれるアイデアは「土の中に家がある」、「家を持ち上げる」、
「隅田川でゴルフ」など、"おもしろそうだけど
実現できなさそう"なものばかり。

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しかし、それを実現してしまうのが「wah document」なのです。
頭の中にフッと浮かんだアイデアが、さまざまなプロセスを経て
目の前に"かたち"となってあらわれる瞬間。
その瞬間を想像しただけでワクワク、ゾクゾクしませんか?
ゾクゾクする瞬間に共感を生み出すこと。
これこそが「wah document」の活動なのです。

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エントランスつきあたりに展示されている
「wah55『ふねを作って無人島に行く!!』」は、
北本市の小学生たちと1年がかりで行ったプロジェクト。
活動終了の報告がwah documentのblogで読めるので、こちらもぜひ
ご覧下さい。


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続いて、見世物小屋風なテントが目をひく「どくろ興業」は、
"現在を生きる表現者は、自由の意味や状況を伝える伝道師であるべき"と
いう思考のもと、表現者たちの活動を支えるために誕生しました。
従来のアート制度や資本主義に捕われることなく
表現活動を社会で機能させるため、
彼らは「興業(=産業を盛んにする)」を試みています。
見世物小屋の中では、栗原森元(栗原良彰と森元嶺によるユニット)が
監督した映画『strange right hand』が上映されています。

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実はこの見世物小屋は映画のセットとして使われていたもの。
この映画に登場する架空の団体「どくろ興業」が、
現在の「どくろ興業」誕生のきっかけになっているのです。
小屋に入って映画を観ていると、
劇中に登場する虚構の世界がヌルっと現実に
入り込んでくるような不思議な感覚になります。


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飯川雄大、梅佳代、金氏徹平、川島小鳥、小橋陽介、西光祐輔、パトリック・ツァイの写真家、美術家、画家などによる
アーティストグループ「ハジメテン」
大量のモノと写真、絵画を組み合わせたインスタレーションを展開し、
"7人ではじめてする"をかたちにしていきます。
本展では、まずメンバーたちが3331 Arts Chiyoda内を探検。

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旧練成中学校だった3331でメンバーたちの目にとまったのは、
ハードル・バスケットゴール・おにぎりの型(!?)などなど。
これらを使って"7人ではじめてする"と、こうなります!

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他にも、7人ではじめて鰻(うなぎ)をさばいてみたり、
梅佳代が子どもたちと会話する映像なども展示。


「wah document」「どくろ興業」「ハジメテン」
"個"を超えて活動する彼らは
その活動自体が、ある種メディアのような役割を担っています。

「wah document」は、人々とゾクゾクする感覚を共有し、
それを誘発する種を生み出します。
「どくろ興業」は、「興業」という名前からもわかるように
表現の力を産業として機能させようとします。
「ハジメテン」は、個々の作品とは異なり
作家同士がゆるやかなセッションをするように
インスタレーションを展開していきます。

......Part.2へ続く!!

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