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最近の3331

MAY 28, 2010 3:29 PM / CATEGORY:日記


最近は3331の目の前にひろがる芝生がだんだんと青々としてきました。
楠木も季節の変わり目を知らせるように時折、茂った葉が楽しげに音をたてています。
まるで、水面下で1年以上準備してきたスペースやイベントがグランドオープンに向けてどんどん盛り上がっている3331を象徴しているようです。
と清々しいことは言っても、最近は「坂野さん、坊主頭だと刑務所から出所したばかりの人がアートセンター運営しているみたいで恐いです」などと
言われたりする容姿です。はい、いきなり話が逸れました、すみません。

軽くこの2週間くらいの3331と身の回りの人たちについて綴っていきます。
ちょうど運営スタッフの大曽根ちゃんのカメラのSDカードの中にあるいろんな写真をピックアップしています。
ですので特に文章に脈絡がはありませんので、そこらへんはご勘弁ください。

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まずは佐々木耕成展「全肯定/OK. PERFECT. YES.」。
5月3日に開催された佐々木耕成×ヨシダヨシエ(美術評論家)×福住廉(美術評論家)による公開鼎談の現場です。体制に対する全否定という通過儀礼を経ての「全肯定」の姿勢が、佐々木さんから発せられる言葉の随所に伺えました。「歳をとったら何かがみつかると思っていたけど、そんなことはないんです」とは佐々木さんがこの日断言した一言。あと「これからインターネットを勉強したいと思います」の名言も出ました。巷の呟きとはわけが違います。。70年代にはニューヨークのカウンターカルチャーど真ん中で活動し、帰国後に群馬の山奥での制作活動を続けてきた佐々木さんですが、本人がニューヨーク時代にキースくん(キース・へリング)に影響を受けたと断言する通り、平面的な絵画には、NYの70'sも群馬でのプリミティブなライフスタイルも超越した何か普遍的な空間性が宿っているように感じられました。80年代初頭のホコ天でDJをしていたDJ KRUSHの前で、キース・へリングが路上にチョークで描きはじめて、「ずっとやりつづけろよ」と言ってDJ KRUSHが音楽を続けることができたというエピソードがあります。佐々木さんのペンキとベニアのみでの制作スタイルも同様に、これから反骨精神をもって生きていこうという人たちへのメッセージとなるような、そんな感覚を漂わせていました。2ターンテーブル1マイクとか、ペンキにベニアとか、やっぱり骨太なスタイルはどんなものでも触れてて気持ちいいものです。

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次はアキバタマビ21のオープンイベント。
約200㎡からなるオルタナティブスペース アキバタマビ21は多摩美術大学のOBアーティストが作品発表するプラットフォーム。そもそも大学に卒業しても、なかなか制作物を発表をする場所はそこらにはありません。こういった場所が存在することで、また新たなチャンスがいろんなアーティストにあたえられるということは純粋にいいなぁと思います。もちろん、まだ在学中のアーティストの卵であれば、YBAのダミアンが東ロンドンの廃倉庫で展示したみたいにセントラルイーストエリアでどんどん自分で場づくりするのも良いかもしれません。

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おっと、3331を活動拠点としているヒマナイヌの川井さんです。
お子さんと楽しんでますね。これ軽く隠し撮りですがぼくじゃないですよ。川井さんの好感度をアップさせようという魂胆ではありません、ビジュアル重視の流れでして。ちょうど「USTREAM 世界を変えるネット生中継」を出版したばかりで、いろんなメディアの人たちが川井さんの撮影で3331を訪れてます。3331のためにいろいろアドバイスしてくれているキーパーソンの1人です。

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3331のウッドデッキには、こんなふうにしばらく種蒔きを終えた苗たちが居座って6月7日の苗植えを待っております。地元のみなさんとこれからスタートするプロジェクトの説明も開催しました。たくさんの人が来てくださいました。感謝感謝です。(↓ といっても写真奥にみえる人たちは違いますよ~)

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奥のウッドデッキで楽しんでいるこの光景、これ3331の3Fのギャラリーg3(トリプルジー)の企画『ゆるgreenピクニック』の様子です。
おいしい食事と会話を楽しむギャザリング。満員御礼でした!写真には映ってないんですけど1F受付の目の前までお客さんがピクニックシートを敷いて食べたり、飲んだりしてなかなかの眺めでしたよ。こんな光景を持続するのも3331のこれからのミッションですね。

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あれ、こんな写真誰が撮った!?写真右に映ってるのが、現在3Fのオープンスタジオで滞在制作している開発好明さんです。滞在制作のプログラムタイトルは「開発くんがきた!」。はい、ドッ直球です。BSで95年に1年間にわたって放映された開発好明主出演の「開発くんがゆく365大作戦」の続編ともとれます。365日、日本中いろんなところでアートプロジェクトを開催するという企画でした。3331では開発さんの制作活動が毎日みれます。開発さんがいないときでも、スタジオは電気をつけていつでも中を覗けるようにしてます。
写真は開発さんが作品のマテリアルのベンジャミンを開封しようとしたときにハサミで手を切ってしまった夜中のシーン。滞在制作ではいろんな事が起きてしまうものです。
開発さんの隣に映ってるのが3331スタッフの藤澤さん。ピースなんかしてますが、応急手当を一生懸命してました。誠意をもった対応には定評があります。受付嬢もします。3331の顔です。

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次は先日開催された「クチロロのワンダーランド 2 説明会」。三浦康嗣さんを中心としたブレイクビーツ・ユニットが以前にライブ会場で販売したDVDを購入したお客さん限定に開催するイベント。
メンバーのいとうせいこうさん、村田シゲさん、クリエイティブをサポートする伊藤ガビンさんのトークで会場は満員御礼。DVD買って説明会が開催されるって聞いた事ないけど、購入者の満足度アップは間違いないし、いいアイデアかもしれない。いとうせいこうさんと言えば、日本のヒップホップのパイオニアということはあんまり一般的には知られてませんが、昨年発売したアルバム「everyday is a symphony」に収録されてる"ヒップホップの初期衝動"のYouTubeでもみれるフリースタイルといい、最近のDJ Bakuとの共演でのステージといい、最近のいとうせいこうさんのMC活動はTV番組だけと言わず、アンダーグラウンドな音楽シーンまでヒップホップヘッズならずともクチロロを通してチェックすべきです。
という具合に、過去さかのぼっていくと、ちょっと終わりそうにないので今後はブログで拝見とは言わず、3331に足を運んでみてください。

ついでにちょっとだけ個人的なお知らせも1つ。
アーティストの岩井優くんと展覧会「Spontaneous Order」をTakuro Someya Contemporaryにて開催中です。映像を中心とした展示になってます。ぼくは映像・詩・音が混ざり合った作品を発表してます。夜の街を友人の4CE FINGER(DJ QUIETSTORM率いるレーベル「中目黒薬局」のラッパー)と歩き続けて一緒に書いた詩の"beep deep beep"がタイトルです。音楽にはDJ KRUSHとともに「流」として活動していたDJ SAKさんが参加してます。
岩井くんは近年取り組んでいる「クリーナーズ・ハイ」のシリーズ作品を展示してます。クリーニングしすぎて公園掃除したり、銅像を洗浄したり、家建てちゃって、その家を磨いて骨組みだけにしてしまったり。もう狂気すら感じられます。岩井くんとは3年前の七夕にプロジェクターと発電機とバーベキューセットをもって深夜にゲリラ移動式野外上映ピクニックにでかける企画「ミルキーウェイ」をした以来です。本当にアクティブな人で感心しますね。3331のコーディネイターをしている長内綾子さんとSurvavartというプロジェクトも主宰していて、最近では東京生活転回法(仮)という毎月1回12時間トークの恐ろしい企画を継続しています。みなさんぜひ一緒に足を運びましょう。

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おっと終わりにしようとしたら、1Fの受付前に異変が!ついに1Fの左サイドのスペースが第2期工事がほぼ終了ということでオープンしました。現在はカフェの改装工事がスタートしています。3月14日にプレオープンした3331ですが、6月26日のグランドオープンを1ヶ月前に、着々と準備がすすんでます。だんだんリノベーションされていく建物の姿を体感できるのも6月の3331の楽しみ方の1つです。気がついたら長々したブログになってしまいました。次回はもっとつぶやきレベルのブログにします。


3331 坂野充学

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