現在、新規プログラム参加者を募集中のAIR 3331。
神田・秋葉原・御茶ノ水といった東京の中心に位置するAIR 3331では、
文化やアートさらには地域の人々との交流に触発され、新たなテーマやアイデアが生まれ、作品やプロジェクトの可能性が広がっています。
今回は、2016年から2017年にかけて参加したアーティストたちが、
どのようにAIR 3331を活用し、それぞれが実現したい企画やプロジェクトをいかに作り上げたのかご紹介したいと思います!
①Sunwoo Kim/キム・ソンウ (韓国)
活動期間:1ヶ月(2017.05.02〜2017.05.29)
キムさんの活動期間は1ヶ月。日中は都内のフィールドワークを通して
ペインティングやコラージュに使えそうな素材を探したり、スケッチを行ったり。
その後は錦町スタジオに戻り、東京という土地で得た新たなイメージや
マテリアルをうけて作品を制作。
1ヶ月という比較的短い滞在期間でしたが、ほかの滞在アーティストと共にオープンスタジオを開催し、
制作の成果を発表したり、神田祭にも参加し地域との交流を深めました。
また、レジデンスの終盤には、キムさんが韓国で参加しているウルチロ (乙支路)の
デザイン・アート・プロジェクトについてのプレゼンテーションを錦町スタジオで実施。
この活動紹介により、アーツ千代田 3331の統括ディレクター・中村政人との韓国での
ディスカッション、現地調査がその後実現し、
今後も国際的なコラボレーションが継続していくようです。
②Evelyne Leblanc-Roberge/エブリン・ルブラン=ロベルジュ (カナダ)
活動期間:2ヶ月(2016.05.17〜2016.07.11)
エブリンさんは、活動期間2ヶ月の間に3つのプロジェクトを展開。
"Les Attentes"という世界各地で展開されているビデオ・シリーズでは、
エブリンさん自身が参加者を募り、錦町スタジオで撮影を行いました。
2番目のプロジェクトでは、地図とメモ帳を持ちながら、
3331 Arts Chiyodaの片隅から忘れ去られた駅の一角まで、
普段誰も気にも止めないような都市の中の見過ごされたオアシスをカメラで撮影しました。
3番目のプロジェクトは、滞在中の活動を象徴するようなビルの窓ガラスへの
映像プロジェクションです。
オープンスタジオ開催中に、彼女のベッドルームの窓に映像を投影。
錦町レジデンス内に水が満ちていく様子をあらわしたSF的な映像は、
通りを行き交うオフィスワーカーや、近隣住民の方々の注目を集めました。
レジデンススタッフも、近隣住民への告知などをサポートし、
パブリックビューイングが実現しました。
③Fiona McGurk/フィオナ・マッガーク (スコットランド)
活動期間:3ヶ月(2016.10.01〜2016.12.23)
フィオナさんの活動期間はプログラム最長の3ヶ月。
錦町での実験的な制作のあと、3331館内でワークショップを行い、
来場者からお気に入りの"ことば"を集め、それらを活用したインスタレーションを制作しました。
また、同時期に錦町レジデンス周辺で開催されていたアート・フェスティバル
「トランス・アーツ・トーキョー」とも連携し、
オープンスタジオを開催。
多くの参加者を集め、goodmoringsが運営するローカルフリーペーパー「goodays」の取材を受けるなど、3331周辺のコミュニティやアートイベントと関わり、多くの出会いが生まれました。
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レジデンスプログラムでの活動や過ごし方はさまざまですが、
普段とは違った環境に身を置くことで、新たな視点や関係が生まれ、
作品やプロジェクトが予想外の方向に発展する・・・
そんな展開が期待できるのもレジデンスプログラムの醍醐味のひとつ。
自分一人では見えなかったものが見えてくる、その過程や試みを
ほかのアーティストたちや3331スタッフと共に楽しんでみませんか?
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AIR 3331 オープンコール 新規参加者募集中!
応募対象期間:2018年1月5日(金) 〜 2019年3月31日(日)の間に参加
応募締切:2017年8月20日(日)
詳細:こちら
AIR 3331: 吉倉